40AM72|第40回 管理栄養士国家試験 過去問
基礎栄養学第40回午前・問68〜81
食後と比べたときの空腹時の肝臓における糖質代謝に関する記述である。最も適当なのはどれか。1つ選べ。
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正解: 3
正答
3
この問題のポイント
空腹時の肝臓で、血糖を維持するための糖新生とグリコーゲン分解がどう変化するかを正しく理解しているかが問われています。
解説
空腹時は血糖を保つため、肝臓はグルコースを産生・放出します。グリコーゲンを分解し、グルコース─6─リン酸をグルコースに変えて放出する働きが亢進します。
また、乳酸・糖原性アミノ酸・グリセロールなどを材料にグルコースを新たに作る糖新生が亢進します。一般的な偶数鎖脂肪酸は分解されてアセチルCoAとなりますが、ヒトではアセチルCoAからグルコースを正味合成できません。なお、奇数鎖脂肪酸の末端から生じるプロピオニルCoAは糖新生へ入るため、「すべての脂肪酸が例外なく糖にならない」とまで広げないようにします。
選択肢の確認
1.グルコース6─リン酸からグルコースへの変換が抑制される。
誤り。空腹時はグルコースを放出するため、この変換は亢進します。
2.乳酸からピルビン酸への変換が抑制される。
誤り。糖新生の材料とするため、この変換は亢進します。
3.グリセロールからのグルコース合成が亢進する。
正しい。グリセロールは糖新生の材料となり、空腹時に合成が亢進します。
4.脂肪酸からのグルコース合成が亢進する。
誤り。通常の偶数鎖脂肪酸から生じるアセチルCoAは、グルコースの正味合成には使えません。本問で糖新生の材料として選ぶのは、中性脂肪のもう一方の構成成分であるグリセロールです。
5.リシンからのグルコース合成が亢進する。
誤り。リシンはケト原性アミノ酸で、グルコースの材料にはなりません。
覚えるポイント
- 空腹時の肝臓は糖新生とグリコーゲン分解が亢進。
- 糖新生の材料は乳酸・糖原性アミノ酸・グリセロール。
- 通常の偶数鎖脂肪酸とケト原性アミノ酸(リシン等)は、グルコースの正味合成源にならない(奇数鎖脂肪酸には例外あり)。