44AM37第44回 第2種ME技術実力検定試験 過去問

Ⅱ 実際的知識原理・構造呼吸療法・麻酔/酸素療法・ネブライザ

吸入酸素濃度が患者の呼吸状態に最も影響されにくいのはどれか。

解答・解説を見る

正解: 5

正答

5

この問題のポイント

この問題では、酸素療法で使用する器具のうち、吸入酸素濃度 FiO2 を比較的一定に保ちやすいものを選ぶ力が問われています。

患者の呼吸状態に最も影響されにくいのは、ベンチュリーマスクです。

解説

酸素投与器具は、大きく分けると、低流量システムと高流量システムとして理解できます。

鼻カニューレや一般的な酸素マスクでは、患者が吸い込む空気の一部は周囲の空気です。そのため、患者の一回換気量、呼吸数、吸気流速、口呼吸の有無などによって、実際に吸入する酸素濃度が変化しやすくなります。

一方、ベンチュリーマスクは、酸素の流れによって一定量の空気を巻き込み、あらかじめ設定された酸素濃度のガスを供給する仕組みです。患者の吸気流量を満たすだけの十分な流量を供給できるため、患者の呼吸状態に左右されにくく、比較的一定の吸入酸素濃度を保ちやすい特徴があります。

慢性閉塞性肺疾患などで酸素濃度を厳密に管理したい場合にも、ベンチュリーマスクの考え方は重要です。

ひっかけポイント
酸素を投与する器具はどれも酸素濃度を上げますが、「患者の呼吸状態に影響されにくい」ことがポイントです。低流量器具では患者の吸気パターンによりFiO2が変わりやすくなります。

選択肢の確認

1.酸素マスク
誤り。
一般的な酸素マスクでは、酸素流量や患者の換気量、吸気流速によって吸入酸素濃度が変化します。患者の呼吸状態の影響を受けやすい器具です。

2.気管切開マスク
誤り。
気管切開マスクは気管切開部から酸素を投与するために使いますが、実際の吸入酸素濃度は酸素流量や患者の換気状態、周囲空気の混入に影響されます。ベンチュリーマスクほど一定には保ちにくいです。

3.鼻カニューレ
誤り。
鼻カニューレは簡便に酸素投与できますが、低流量システムです。患者の呼吸数、一回換気量、口呼吸などによって吸入酸素濃度が大きく変わります。

4.エアロゾルマスク
誤り。
エアロゾルマスクは加湿やエアロゾル投与に使われます。酸素濃度の設定は可能な場合がありますが、この問題で最も患者の呼吸状態に影響されにくい器具としてはベンチュリーマスクが適切です。

5.ベンチュリーマスク
正しい。
ベンチュリーマスクは、酸素流によって一定量の空気を巻き込み、設定された酸素濃度のガスを供給します。十分な流量を確保することで、患者の呼吸状態に比較的影響されにくい吸入酸素濃度を保てます。

覚えるポイント

  • ベンチュリーマスクは一定濃度酸素投与に向いています。
  • 鼻カニューレや一般的酸素マスクは、患者の呼吸状態でFiO2が変動しやすいです。
  • ベンチュリーマスクは、酸素流で空気を巻き込む仕組みを利用します。
  • 酸素療法では、酸素流量だけでなく、実際の吸入酸素濃度を考えることが重要です。
  • 患者の呼吸状態に左右されにくい器具を問われたら、ベンチュリーマスクをまず考えます。

関連問題

44AM3644AM38
学習アプリでこの問題を解く(記録・メモ・カード化)