24AM045第24回 言語聴覚士国家試験 過去問

言語学

創造的な言語使用を除き、通常の言語使用で共起制限に違反していないのはどれか。

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正解: 5

正答

(5)

この問題のポイント

共起制限は、語の意味特徴どうしが通常の解釈で両立するかという制約である。「白墨」は現代語では筆記具としてのチョークを指す語彙化した名称なので、赤色の製品を「赤い白墨」と呼ぶことができる。

解説

語は文法的に結合できても、意味特徴が衝突すると通常の字義的解釈が成立しにくい。「黒い白馬」は同じ馬の色を黒と白に同時指定し、「雪の降る猛暑日」や「真昼の夕焼け」は通常の気象・時間条件と衝突する。「空飛ぶマグロ」も創作・比喩・特殊な状況を導入しない通常解釈では、マグロに要求される行為能力と「空を飛ぶ」が合わない。一方の「白墨」は「白い墨」という自由な修飾構造だけでなく、黒板用チョークを意味する一語として定着している。そのため色付きチョークを赤い白墨と表現しても、対象物の種類と実際の色を別々に指定でき、共起制限違反とはならない。

選択肢の確認

1.「黒い白馬」:誤り。字義通りなら一頭の馬へ黒と白という両立しない色属性を付与する。
2.「空飛ぶマグロ」:誤り。創造的設定を除く通常知識では、マグロは水中を泳ぐ魚で空中飛行の主体にならない。
3.「雪の降る猛暑日」:誤り。通常の意味では降雪に必要な低温と猛暑日の高温条件が衝突する。
4.「真昼の夕焼け」:誤り。夕焼けは日没前後の現象で、真昼という時間指定と両立しにくい。
5.「赤い白墨」:正しい。白墨がチョークという物品名として語彙化しており、赤色のチョークを指示できる。

覚えるポイント

複合語を構成要素の字義だけで分解せず、語彙化した意味を確認する。共起制限は文法の可否ではなく、通常世界で意味役割・属性が両立するかで判断する。

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