Y2019M10Q6|2019年10月公表 エックス線作業主任者免許試験 過去問
単一エネルギーの細いエックス線束が物体を透過するときの減弱に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
解答・解説を見る
正解: 4
正答
(4)
この問題のポイント
鉄ではおおむね1 MeV程度まで、光子エネルギーが高いほど減弱係数が小さくなり、半価層は大きくなります。硬X線は高エネルギーで透過性が高く、強度を1/2にするのにより厚い物質が必要なため、軟X線より半価層が大きくなります。
解説
細い単一エネルギー線束はI=I₀e⁻μxです。連続X線では物体を通ると低エネルギー成分が優先的に除かれ、最高強度位置は高エネルギー側へ移って平均減弱係数は小さくなります。
半価層は線質と物質の線減弱係数で決まり、線形範囲では入射線量率を変えても変わりません。
選択肢の確認
1.半価層の値は、エックス線の線量率が高いほど大きくなる。
判定:正答ではない(記述・組合せは誤り)。 半価層は線質と物質の線減弱係数で決まり、線形範囲では入射線量率を変えても変わりません。
2.半価層の値は、1MeV 程度以下のエネルギー範囲では、エックス線のエネルギーが高いほど小さくなる。
判定:正答ではない(記述・組合せは誤り)。 鉄ではおおむね1 MeV程度まで、光子エネルギーが高いほど減弱係数が小さくなり、半価層は大きくなります。
3.半価層h(cm)と減弱係数μ(cm⁻¹)との間には、μh=log₁₀2 の関係がある。
判定:正答ではない(記述・組合せは誤り)。 1/10価層Hはe⁻μH=1/10を満たすので、μH=ln10です。この積の関係は指数減弱式から直接導けます。
4.硬エックス線の半価層の値は、軟エックス線の半価層の値より大きい。
判定:正答(記述・組合せは正しい)。 硬X線は高エネルギーで透過性が高く、強度を1/2にするのにより厚い物質が必要なため、軟X線より半価層が大きくなります。
5.半価層の5 倍に相当する厚さが、1/10 価層である。
判定:正答ではない(記述・組合せは誤り)。 1/10価層はln10/μ、半価層はln2/μなので、比はln10/ln2=3.32です。5半価層では1/32となり、1/10にはなりません。
覚えるポイント
1/10価層はln10/μ、半価層はln2/μなので、比はln10/ln2=3.32です。1/10価層Hはe⁻μH=1/10を満たすので、μH=ln10です。