Y2023M10Q1|2023年10月公表 エックス線作業主任者免許試験 過去問
エックス線管及びエックス線の発生に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
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正解: 4
正答
(4)
この問題のポイント
フィラメント電流を増すと加熱温度と熱電子放出数が増え、管電流を調整できます。連続X線は高速電子が原子核近傍の電場で減速・偏向される制動放射で生じます。
解説
X線管の高真空は電子の気体分子との衝突を防ぎ、熱電子数はフィラメント電流で制御します。線焦点原理により、利用方向から見た実効焦点は実焦点より小さくなります。連続X線の変換効率は概ねη≈kZVであり、管電流ではなく原子番号Zと管電圧Vに依存します。管電圧が殻の励起電圧を超えると、連続X線に特性X線の線スペクトルが重なります。
選択肢の確認
1.エックス線管の内部は、効率的にエックス線を発生させるため、高度の真空になっている。
判定:正答ではない(正しい記述・組合せ)。 高真空により熱電子が気体分子に妨げられず陰極から陽極へ加速されます。
2.陰極で発生する熱電子の数は、フィラメント電流を変えることで制御される。
判定:正答ではない(正しい記述・組合せ)。 フィラメント電流を増すと加熱温度と熱電子放出数が増え、管電流を調整できます。
3.陽極のターゲットはエックス線管の軸に対して斜めになっており、エックス線が発生する領域である実焦点より、これをエックス線束の利用方向から見た実効焦点の方が小さくなるようにしてある。
判定:正答ではない(正しい記述・組合せ)。 ターゲット上で電子が実際に衝突する領域が実焦点、その利用方向からの投影が実効焦点で、線焦点の原理により実効焦点の方が小さくなります。
4.連続エックス線の発生効率は、ターゲット元素の原子番号と管電流との積にほぼ比例する。
判定:正答(誤っている記述・組合せ)。 連続X線の発生効率は近似的にη≈kZVで、ターゲット原子番号Zと管電圧Vに比例します。管電流は光子数と全強度を増やしますが、変換効率の比例因子ではありません。
5.管電圧がターゲット元素に固有の励起電圧を超える場合、発生するエックス線は、制動放射による連続エックス線と線スペクトルを示す特性エックス線が混在したものになる。
判定:正答ではない(正しい記述・組合せ)。 連続X線は高速電子が原子核近傍の電場で減速・偏向される制動放射で生じます。
覚えるポイント
ターゲット上で電子が実際に衝突する領域が実焦点、その利用方向からの投影が実効焦点で、線焦点の原理により実効焦点の方が小さくなります。高真空により熱電子が気体分子に妨げられず陰極から陽極へ加速されます。連続X線の発生効率は近似的にη≈kZVで、ターゲット原子番号Zと管電圧Vに比例します。管電流は光子数と全強度を増やしますが、変換効率の比例因子ではありません。