Y2023M10Q3|2023年10月公表 エックス線作業主任者免許試験 過去問
特性エックス線に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
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正解: 3
正答
(3)
この問題のポイント
光電効果後に生じた内殻空孔を外殻電子が埋めると、特性X線又はオージェ電子が二次的に放出され得ます。K殻空孔へL殻以上の外側の電子が落ち込む遷移で生じる線をK系列特性X線と呼ぶため、殻の対応が適切です。
解説
特性X線を発生させるには、対象殻の結合エネルギーを超える加速電圧が必要です。原子番号の大きいタングステンはモリブデンよりK殻結合エネルギーが高いため、K励起電圧もタングステンの方が高くなります。高融点はターゲット材の特徴ですが、K励起電圧の大小を直接決める根拠ではありません。
選択肢の確認
1.特性エックス線は、ターゲット元素ごとに固有の波長を有している。
判定:正答ではない(正しい記述・組合せ)。 特性X線の波長は元素固有の殻間エネルギー差で決まり、励起後に管電圧を上げても線の位置は変わりません。
2.K 殻よりも高いエネルギー状態にある周囲の殻からK 殻の空席に電子が移行するときに発生する特性エックス線を、K 系列の特性エックス線という。
判定:正答ではない(正しい記述・組合せ)。 K殻空孔へL殻以上の外側の電子が落ち込む遷移で生じる線をK系列特性X線と呼ぶため、殻の対応が適切です。
3.K 系列の特性エックス線を発生させるための励起電圧は、タングステンよりもモリブデンの方が高い。
判定:正答(誤っている記述・組合せ)。 高原子番号元素ほどK殻結合エネルギーが高いため、K励起電圧はタングステンの方がモリブデンより高くなります。両者の高低関係が逆です。
4.K 系列の特性エックス線は、エックス線管の管電圧を上げると、強度は増大するが波長は変わらない。
判定:正答ではない(正しい記述・組合せ)。 励起電圧を超えた後は管電圧を上げるとK系列の発生数は増えますが、殻間準位差は不変なので線の波長は変わりません。
5.エックス線の光電効果に伴って発生する特性エックス線を蛍光エックス線という。
判定:正答ではない(正しい記述・組合せ)。 光電効果後に生じた内殻空孔を外殻電子が埋めると、特性X線又はオージェ電子が二次的に放出され得ます。
覚えるポイント
特性X線の波長は元素固有の殻間エネルギー差で決まり、励起後に管電圧を上げても線の位置は変わりません。励起電圧を超えた後は管電圧を上げるとK系列の発生数は増えますが、殻間準位差は不変なので線の波長は変わりません。高原子番号元素ほどK殻結合エネルギーが高いため、K励起電圧はタングステンの方がモリブデンより高くなります。