14PM140|第14回 はり師・きゅう師国家試験 過去問
過去問題(未分類)第14回午後(科目未分類)
「本態性高血圧で降圧薬を服用している78歳の男性。夜間頻尿を主訴として来院。手足のほてり、腰の重だるさがみられ、舌診では舌質紅・無苔、脈診では浮で無力を呈した。随時血圧測定では収縮期血圧148mmHg、拡張期血圧84mmHgであった。」証に基づいて、鍼灸治療を行う場合の治療対象となる適切な病証はどれか.
解答・解説を見る
正解: 3
正答
3
この問題のポイント
夜間頻尿、手足のほてり、腰の重だるさ、舌質紅・無苔という所見から東洋医学的な証を判断する問題です。
現代医学的な高血圧の診断と、鍼灸治療で対象とする病証を分けて考えます。
解説
手足のほてりは陰液不足による虚熱、舌質紅・無苔は津液・陰液の不足を示す代表的所見です。さらに高齢者の夜間頻尿と腰の重だるさは腎の機能低下を示唆し、全体として腎陰虚を中心とする陰虚証が考えられます。したがって選択肢3が正答です。
脈の浮・無力には虚証の要素がありますが、証の決め手はほてりと紅舌・無苔です。血圧値や降圧薬服用という現代医学的情報だけから東洋医学的な証を決めるのではなく、症状、舌、脈を順に統合します。
選択肢の確認
- 1.気虚証:誤り。気虚証では倦怠感、息切れ、自汗、声の弱さ、舌淡、脈虚などが中心です。紅舌・無苔と手足のほてりを十分に説明できません。
- 2.血虚証:誤り。血虚証では顔色不良、めまい、動悸、しびれ、舌淡、脈細などが中心で、虚熱を示す紅舌・無苔とは異なります。
- 3.陰虚証:正しい。手足のほてり、舌質紅・無苔は陰虚による虚熱と津液不足を示し、夜間頻尿・腰の重だるさから腎陰虚が考えられます。
- 4.瘀血証:誤り。瘀血証では固定性の刺痛、腫塊、紫暗舌、瘀点・瘀斑、渋脈などが手掛かりですが、本症例には示されていません。
覚えるポイント
- 手足のほてりは陰虚の虚熱。
- 舌質紅・無苔は陰液不足の重要所見。
- 夜間頻尿と腰の重だるさは腎の病証を示唆する。
- 本症例は腎陰虚を中心とする陰虚証。
- 高血圧という現代医学的診断と東洋医学的弁証を同一視しない。