15AM79|第15回 はり師・きゅう師国家試験 過去問
過去問題(未分類)第15回午前(科目未分類)
「25歳の男性。1年前から飲酒量が増加し、食事回数は減少した。1か月前から下腿浮腫、息切れ、膝蓋腱反射の消失がみられ、今朝から意識消失もみられるようになった。」この意識障害について最も考えられるのはどれか。
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正解: 3
正答
3
この問題のポイント
多量飲酒と摂食不足を背景に、心不全様症状、末梢神経障害、意識障害を統合する症例問題です。
一つの栄養欠乏が複数の臓器症状を起こしている点を見抜きます。
解説
長期の飲酒増加と食事回数減少から、ビタミンB1欠乏が強く疑われます。下腿浮腫と息切れは心不全を来す脚気心、膝蓋腱反射消失は末梢神経障害を示す乾性脚気で説明できます。さらに意識障害が加わったことから、ビタミンB1欠乏によるウェルニッケ脳症が最も考えられます。
ウェルニッケ脳症では意識・精神状態の変化、眼球運動障害、歩行失調が古典的三徴ですが、三つすべてがそろうとは限りません。栄養不良の多量飲酒者に急な意識障害が出現した場合は、緊急性の高い病態として扱います。
選択肢の確認
- 1.ゲルストマン症候群:誤り。ゲルストマン症候群は優位半球頭頂葉病変で、手指失認、左右失認、失書、失算を示します。本症例の栄養障害とは合いません。
- 2.ギランバレー症候群:誤り。ギラン・バレー症候群では腱反射消失を伴う上行性筋力低下がみられますが、多量飲酒・栄養不足、浮腫・息切れ、意識障害を一元的に説明しません。
- 3.ウェルニッケ脳症:正しい。ビタミンB1欠乏を背景に意識障害を来しており、ウェルニッケ脳症が最も考えられます。
- 4.ペラグラ:誤り。ペラグラはナイアシン欠乏で、皮膚炎、下痢、認知・精神症状が中心です。本症例の脚気症状との組合せではありません。
覚えるポイント
- 多量飲酒と摂食不足はビタミンB1欠乏の危険因子。
- 浮腫・息切れは脚気心、腱反射消失は末梢神経障害を示唆。
- 意識障害が加わればウェルニッケ脳症を考える。
- 古典的三徴がすべてそろうとは限らない。