17AM1|第17回 はり師・きゅう師国家試験 過去問
我が国の公費負担医療制度に定められていないのはどれか。
解答・解説を見る
正解: 1
正答
1
この問題のポイント
公費負担医療制度に含まれるものを問う問題です。労災保険は医療保険とも公費負担医療とも別の制度である点が決め手になります。
解説
公費負担医療制度は、国や地方公共団体が税を財源として医療費の全部または一部を負担する制度です。社会防衛、公衆衛生の向上、社会福祉、健康被害の救済といった目的から設けられています。
代表的なものを確認します。精神保健福祉法による措置入院は、自傷他害のおそれがある精神障害者を都道府県知事の権限で入院させるもので、費用は公費で負担されます。**感染症法による入院勧告と入院措置(結核や一類・二類感染症)**も、公費負担の対象です。母子保健法による未熟児の養育医療も、養育のために入院を必要とする未熟児に対する公費負担医療です。これらはいずれも制度に定められています。
一方、労災患者の入院医療費は、労働者災害補償保険法(労災保険)に基づく療養(補償)給付として支払われます。労災保険は、事業主が負担する保険料を財源とする社会保険であり、税を財源とする公費負担医療制度とは仕組みが異なります。また、業務上または通勤による負傷や疾病は健康保険の給付対象外であり、労災保険から給付される点も重要です。したがって公費負担医療制度に定められていないのは1であり、正答です。
そのほかの公費負担医療としては、生活保護法の医療扶助、障害者総合支援法の自立支援医療(更生医療、育成医療、精神通院医療)、難病法による特定医療費、原爆被爆者援護法による医療、予防接種法による健康被害の救済などがあります。
選択肢の確認
1.労災患者の入院医療費
公費負担医療制度に定められておらず、これが正答。労災保険から療養補償給付として支払われます。
2.措置入院された精神障害者の入院医療費
定められている。精神保健福祉法の措置入院として公費で負担されます。
3.入院勧告された結核患者の入院医療費
定められている。感染症法の入院勧告・入院措置として公費負担の対象です。
4.未熟児の入院医療費
定められている。母子保健法の養育医療として公費負担の対象です。
覚えるポイント
- 公費負担医療=税が財源。措置入院、結核の入院、未熟児養育医療、医療扶助、自立支援医療、難病医療など。
- 労災は労働者災害補償保険(事業主の保険料が財源)。健康保険は使えない。
- 業務上・通勤による傷病は労災保険、それ以外は医療保険。