17AM20|第17回 はり師・きゅう師国家試験 過去問
左右の肺について正しい記述はどれか。
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正解: 4
正答
4
この問題のポイント
左右の肺の違いを問う問題です。心臓が左に寄っていることから、左右の非対称が生まれます。
解説
心臓が正中よりやや左に位置するため、肺には次のような左右差が生じます。
容積と大きさは、右肺の方が大きく重いのが原則です。左肺は心臓に場所を譲るため小さくなります。したがって「左が右より容積が大きい」は誤りです。
葉と裂については、右肺は上葉、中葉、下葉の3葉に分かれ、斜裂と水平裂の2本の裂をもちます。左肺は上葉と下葉の2葉で、斜裂のみです。したがって「左には水平裂がある」は誤りで、水平裂は右肺にあります。
心切痕は、左肺の前縁にあるくぼみで、心臓が入り込む部分にあたります。その下方には**左肺小舌(舌区)**があります。したがって「右には心切痕がある」は誤りで、心切痕は左肺にあります。
周囲の構造との接触については、右肺は上大静脈、奇静脈、食道、右心房などに接し、左肺は大動脈弓、胸大動脈、左心室などに接します。上大静脈は右側を上下に走る血管であるため、これに接するのは右肺です。したがって記述は正しく、正答は4です。
そのほかの左右差として、気管支の分岐が重要です。右主気管支は太く、短く、正中線に対してより垂直に近いのに対し、左主気管支は細く、長く、水平に近い角度をとります。そのため、誤嚥した異物は右の気管支に入りやすく、誤嚥性肺炎も右肺(特に右下葉)に生じやすいという臨床上重要な特徴があります。
また、**肺門を通る構造(肺根)**は、気管支、肺動脈、肺静脈、気管支動静脈、リンパ管、神経であり、肺静脈は左右2本ずつ、計4本が合流せずに左心房に開口します。
選択肢の確認
1.左が右より容積が大きい。
誤り。右肺の方が容積が大きくなります。
2.左には水平裂がある。
誤り。水平裂は右肺にあり、左肺には斜裂のみです。
3.右には心切痕がある。
誤り。心切痕は左肺の前縁にあります。
4.右は上大静脈に接する。
正しい。上大静脈は右側を走行し、右肺に接します。
覚えるポイント
- 右肺=3葉(斜裂と水平裂)、大きい、上大静脈に接する。左肺=2葉(斜裂)、心切痕と小舌。
- 右主気管支は太く短く垂直に近いため、誤嚥した異物が入りやすい。
- 肺門を通るのは気管支、肺動脈、肺静脈など。肺静脈は左右2本ずつ計4本。