17AM22|第17回 はり師・きゅう師国家試験 過去問
内分泌腺について誤っている記述はどれか。
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正解: 1
正答
1
この問題のポイント
内分泌腺の構造と発生を問う問題です。下垂体の前葉と後葉の違いが決め手になります。
解説
各選択肢を検討します。
下垂体は、発生の由来が異なる2つの部分からなります。**前葉(腺性下垂体)**は、口腔の上皮が陥入したラトケ嚢に由来する上皮性の組織で、成長ホルモン、プロラクチン、副腎皮質刺激ホルモン、甲状腺刺激ホルモン、卵胞刺激ホルモン、黄体形成ホルモンを自ら産生・分泌します。一方、**後葉(神経性下垂体)**は、間脳の底部が下方に伸びてできた神経組織で、視床下部で産生されたバゾプレッシンとオキシトシンが神経軸索を通って運ばれ、ここから放出されます。したがって「下垂体前葉は神経性下垂体と呼ばれる」は誤りであり、正答は1です。前葉と後葉が入れ替わっています。
**上皮小体(副甲状腺)**は、甲状腺の背面に上下左右4個が埋まるように存在する米粒大の内分泌腺です。パラソルモンを分泌し、血中カルシウム濃度を上昇させます。甲状腺の手術で誤って摘出されると、低カルシウム血症によるテタニーを生じます。したがって記述は正しいものです。
副腎髄質は、神経堤(外胚葉)に由来します。発生学的に交感神経節後ニューロンに相当する細胞(クロム親和性細胞)が内分泌細胞となったもので、交感神経の節前線維が直接支配し、アセチルコリンとニコチン受容体を介してアドレナリンとノルアドレナリンを分泌します。これに対し副腎皮質は中胚葉由来であり、同じ臓器でありながら由来が異なる点が特徴です。したがって記述は正しいものです。
膵臓の内分泌細胞は**ランゲルハンス島(膵島)**に集まり、A細胞(アルファ細胞、グルカゴン)、B細胞(ベータ細胞、インスリン)、D細胞(デルタ細胞、ソマトスタチン)などからなります。このうちB細胞が最も多く、およそ7割を占めます。したがって記述は正しいものです。
選択肢の確認
1.下垂体前葉は神経性下垂体と呼ばれる。
誤っている記述であり、これが正答。神経性下垂体は後葉です。
2.上皮小体は甲状腺の背面にある。
正しい記述。甲状腺の背面に4個あり、パラソルモンを分泌します。
3.副腎髄質は外胚葉に由来する。
正しい記述。神経堤(外胚葉)由来で、副腎皮質は中胚葉由来です。
4.膵臓の内分泌細胞で一番多いのはβ細胞である。
正しい記述。膵島でB細胞がおよそ7割を占めます。
覚えるポイント
- 前葉=腺性下垂体(ラトケ嚢、上皮性)、後葉=神経性下垂体(間脳由来、視床下部のホルモンを放出)。
- 副腎は皮質が中胚葉、髄質が外胚葉(神経堤)。髄質は交感神経節前線維が直接支配。
- 膵島=A細胞グルカゴン、B細胞インスリン(最多)、D細胞ソマトスタチン。