17AM28|第17回 はり師・きゅう師国家試験 過去問
自律神経系について誤っている記述はどれか。
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正解: 2
正答
2
この問題のポイント
自律神経の中枢と分布を問う問題です。鼓索神経に含まれるのが交感か副交感かが決め手になります。
解説
各選択肢を検討します。
自律神経の中枢は視床下部にあるという記述は正しいものです。視床下部は、体温調節、摂食と飲水、性行動、睡眠と覚醒、自律神経の統合、内分泌の調節を担い、内部環境の恒常性(ホメオスタシス)の最高中枢として働きます。
鼓索神経には交感神経線維が含まれるという記述は誤りであり、正答は2です。鼓索神経は顔面神経の枝で、舌の前3分の2の味覚を伝えるとともに、顎下腺と舌下腺の分泌を促す副交感神経線維を含みます。交感神経線維ではありません。顔面神経に含まれる副交感神経は、顎下神経節で乗り換えて顎下腺と舌下腺へ、また大錐体神経を経て翼口蓋神経節で乗り換えて涙腺と鼻腺へ向かいます。
交感神経の節前ニューロンは胸髄から上部腰髄にかけて存在するという記述は正しいものです。交感神経の節前ニューロンは脊髄側角(中間外側核)の第1胸髄から第2または第3腰髄(T1からL2またはL3)にあり、この分布から胸腰系と呼ばれます。
骨盤内臓神経は副交感神経であるという記述も正しいものです。**骨盤内臓神経(骨盤神経)**は、**仙髄(S2からS4)**から出る副交感神経で、下行結腸から直腸、膀胱、生殖器を支配します。排尿では排尿筋を収縮させ、排便では直腸を収縮させます。副交感神経は、脳幹(動眼神経、顔面神経、舌咽神経、迷走神経)と仙髄から出るため、頭仙系と呼ばれます。
脳神経に含まれる副交感神経を整理します。動眼神経は瞳孔括約筋と毛様体筋(毛様体神経節)、顔面神経は涙腺、鼻腺、顎下腺、舌下腺(翼口蓋神経節と顎下神経節)、舌咽神経は耳下腺(耳神経節)、迷走神経は胸腹部の内臓です。
選択肢の確認
1.自律神経の中枢は視床下部にある。
正しい記述。視床下部が自律神経と内分泌の統合中枢です。
2.鼓索神経には交感神経線維が含まれる。
誤っている記述であり、これが正答。鼓索神経に含まれるのは副交感神経線維です。
3.交感神経の節前ニューロンは胸髄から上部腰髄にかけて存在する。
正しい記述。交感神経は胸腰系(T1からL2またはL3)です。
4.骨盤内臓神経は副交感神経である。
正しい記述。仙髄から出る副交感神経です。
覚えるポイント
- 交感=胸腰系(T1からL2)、副交感=頭仙系(脳幹とS2からS4)。中枢は視床下部。
- 副交感を含む脳神経=動眼神経、顔面神経、舌咽神経、迷走神経。
- 鼓索神経=顔面神経の枝、舌前3分の2の味覚+顎下腺と舌下腺の分泌(副交感)。