17AM31|第17回 はり師・きゅう師国家試験 過去問
血液中を二酸化炭素が運搬される際の存在様式で最も多いのはどれか。
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正解: 3
正答
3
この問題のポイント
二酸化炭素の血中運搬形式を問う問題です。酸素との違いを意識して整理します。
解説
組織で産生された二酸化炭素は、次の3つの形で血液中を運ばれます。
第一に、重炭酸イオン(炭酸水素イオン)として血漿中に溶解する形です。これがおよそ70パーセントを占め、最も多い運搬形式です。したがって正答は3です。二酸化炭素は主に赤血球内に入り、**炭酸脱水酵素(カルボニックアンヒドラーゼ)**の働きで水と反応して炭酸となり、これが水素イオンと重炭酸イオンに解離します。生じた重炭酸イオンは赤血球外へ出て血漿中を運ばれ、代わりに塩化物イオンが赤血球内へ入ります(塩素移動、クロライドシフト)。水素イオンはヘモグロビンに結合して緩衝されます。
第二に、ヘモグロビンと結合する形です。ヘモグロビンのグロビン部分のアミノ基と結合してカルバミノヘモグロビンとなるもので、およそ20から23パーセントを占めます。なお、酸素はヘムの鉄と結合するのに対し、二酸化炭素はグロビンと結合するという違いがあります。
第三に、遊離の二酸化炭素として物理的に溶解する形で、およそ7から10パーセントにとどまります。
血漿蛋白との結合は、二酸化炭素の主要な運搬形式としては挙げられません。
これに対し酸素は、大部分(およそ98パーセント)がヘモグロビンと結合した酸素化ヘモグロビンとして運ばれ、物理的に溶解するのはごくわずかです。「酸素はほとんどがヘモグロビン、二酸化炭素はほとんどが重炭酸イオン」という対比で覚えると整理しやすくなります。
なお、二酸化炭素の運搬は肺での排泄を通じて酸塩基平衡に直結します。換気が低下して二酸化炭素が貯留すればpHが下がって呼吸性アシドーシスとなり、過換気で二酸化炭素が減れば呼吸性アルカローシスとなります。
選択肢の確認
1.血漿蛋白と結合
誤り。二酸化炭素の主要な運搬形式ではありません。
2.ヘモグロビンと結合
誤り。カルバミノヘモグロビンとして20パーセント程度です。
3.重炭酸イオンとして溶解
正しい。およそ70パーセントを占め最も多い運搬形式です。
4.遊離二酸化炭素として溶解
誤り。物理的溶解は10パーセント程度にとどまります。
覚えるポイント
- 二酸化炭素=重炭酸イオンが約70パーセント、カルバミノヘモグロビンが約20パーセント、溶解が約10パーセント。
- 炭酸脱水酵素が赤血球内で反応を促し、**塩素移動(クロライドシフト)**が起こる。
- 酸素は約98パーセントがヘモグロビン(ヘムの鉄)と結合。二酸化炭素はグロビンと結合。