17AM32|第17回 はり師・きゅう師国家試験 過去問
心周期で心房内圧が心室内圧より高い時期はどれか。
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正解: 4
正答
4
この問題のポイント
心周期における圧の変化を問う問題です。房室弁が開いている時期はいつかを考えます。
解説
心周期は次の順に進みます。
充満期(拡張期の後半を含む)では、心室が弛緩して心室内圧が心房内圧より低くなるため、房室弁が開いて血液が心房から心室へ流入します。心周期の中で心房内圧が心室内圧より高い時期はここだけであり、正答は4です。この時期の終わりに心房が収縮し、残りの血液を心室へ送り込みます(心房収縮期)。
等容性収縮期では、心室が収縮を始めて心室内圧が心房内圧を上回るため房室弁が閉じ(Ⅰ音)、まだ動脈圧には達していないため動脈弁も閉じたままです。すべての弁が閉じたまま心室が収縮するので、容積は変わらず圧だけが急上昇します。
駆出期では、心室内圧が大動脈圧(および肺動脈圧)を超えて動脈弁が開き、血液が駆出されます。心室内圧は心房内圧よりはるかに高い状態です。
等容性弛緩期では、心室が弛緩し始めて心室内圧が動脈圧より低くなり動脈弁が閉じ(Ⅱ音)、しかしまだ心房内圧よりは高いため房室弁も閉じたままです。ここでも容積は変わらず圧だけが下降します。
このように、房室弁が開いている充満期のみ、心房内圧が心室内圧を上回るという関係になります。
関連する数値も押さえます。1回拍出量はおよそ70ミリリットル、心拍数を毎分70回とすると心拍出量は毎分およそ5リットルです。駆出率(1回拍出量を拡張終期容積で割った値)は正常でおよそ60パーセント以上であり、これが低下する状態が収縮不全型の心不全です。
また、心音については、Ⅰ音が房室弁の閉鎖(等容性収縮期の始まり)、**Ⅱ音が動脈弁の閉鎖(等容性弛緩期の始まり)**に対応します。
選択肢の確認
1.等容性収縮期
誤り。房室弁が閉じ、心室内圧が急上昇する時期です。
2.駆出期
誤り。動脈弁が開き、心室内圧が最も高くなる時期です。
3.等容性弛緩期
誤り。動脈弁が閉じ、心室内圧が下降する時期ですが、まだ心房内圧より高い状態です。
4.充満期
正しい。房室弁が開き、心房から心室へ血液が流入する時期です。
覚えるポイント
- 充満期のみ心房内圧>心室内圧。房室弁が開いて血液が流入する。
- 等容性収縮期=房室弁が閉じる(Ⅰ音)、等容性弛緩期=動脈弁が閉じる(Ⅱ音)。いずれも容積は不変。
- 1回拍出量約70ミリリットル、心拍出量約5リットル毎分、駆出率60パーセント以上。