17AM33|第17回 はり師・きゅう師国家試験 過去問
安静時の肺気量で最も少ないのはどれか。
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正解: 3
正答
3
この問題のポイント
安静時の肺気量の数値を比較する問題です。それぞれのおおよその値を覚えているかが問われます。
解説
安静時の呼吸に関わる主な量を確認します。
1回換気量は、安静時の1回の呼吸で出入りする空気量で、およそ500ミリリットルです。
死腔量(解剖学的死腔)は、鼻腔、咽頭、喉頭、気管、気管支といった、ガス交換に関与しない気道の容積で、およそ150ミリリットルです。安静時の肺気量の中では最も少ない値であり、正答は3です。体重1キログラムあたりおよそ2ミリリットルとされます。
肺胞換気量は、1回換気量から死腔量を引いた量、すなわち実際にガス交換に関わる量で、500引く150でおよそ350ミリリットルです。
残気量は、最大限に吐き出しても肺に残る空気量で、およそ1,200ミリリットルです。
したがって、少ない順に**死腔量(150)、肺胞換気量(350)、1回換気量(500)、残気量(1,200)**となります。
肺胞換気量の考え方は臨床的に重要です。毎分肺胞換気量は、肺胞換気量に呼吸数を掛けた値です。たとえば1回換気量500ミリリットルで毎分12回の呼吸なら、毎分換気量は6リットルですが、毎分肺胞換気量は350掛ける12でおよそ4.2リットルとなります。ここで、**浅くて速い呼吸(たとえば1回換気量250ミリリットルで毎分24回)**では、毎分換気量は同じ6リットルでも、毎分肺胞換気量は100掛ける24でわずか2.4リットルにまで落ちます。すなわち、同じ換気量でも、浅く速い呼吸は効率が悪いのです。これが、深くゆっくりした呼吸の方が効率がよい理由であり、呼吸法の指導の根拠にもなります。
なお、死腔には、解剖学的死腔のほかに、血流のない肺胞など、換気があってもガス交換に関与しない部分を含めた生理学的死腔という概念もあります。
選択肢の確認
1.1回換気量
誤り。およそ500ミリリットルです。
2.残気量
誤り。およそ1,200ミリリットルで、最も多い部類です。
3.死腔量
正しい。およそ150ミリリットルで最も少ない値です。
4.肺胞換気量
誤り。1回換気量から死腔量を引いたおよそ350ミリリットルです。
覚えるポイント
- 死腔量約150、肺胞換気量約350、1回換気量約500、残気量約1,200ミリリットル。
- 肺胞換気量=1回換気量-死腔量。浅く速い呼吸は効率が悪い。
- 肺活量=1回換気量+予備吸気量+予備呼気量。残気量は含まない。