17AM35第17回 はり師・きゅう師国家試験 過去問

過去問題(未分類)第17回午前(科目未分類)

脂質について正しい記述はどれか。

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正解: 3

正答

3

この問題のポイント

脂質の代謝と運搬を問う問題です。脂肪酸とグリセロールの代謝経路の違いにも注意します。

解説

各選択肢を検討します。

脂肪酸は主に解糖系で代謝されるという記述は誤りです。脂肪酸はミトコンドリア内でベータ酸化を受け、アセチルCoAとなってクエン酸回路と電子伝達系に入り、ATPを産生します。解糖系はグルコースを分解する経路であり、中性脂肪の分解で生じたグリセロールはこちらに入ります。「脂肪酸はベータ酸化、グリセロールは解糖系」という対応を押さえます。

コレステロールはサイロキシンの前駆物質であるという記述も誤りです。コレステロールは、ステロイドホルモン(副腎皮質ホルモン、性ホルモン)、胆汁酸、ビタミンDの前駆物質であり、また細胞膜の構成成分として膜の流動性を調節します。サイロキシン(甲状腺ホルモン)は、アミノ酸のチロシンにヨウ素が結合して合成されるものであり、コレステロールとは無関係です。

脂質は蛋白質と結合した形で血液中を運搬されるという記述は正しく、正答は3です。脂質は水に溶けにくいため、そのままでは血液中を運べません。そこで、アポ蛋白と結合してリポ蛋白という粒子を形成し、水になじむ形で運搬されます。リポ蛋白は比重により分類され、カイロミクロン(食事由来の中性脂肪を小腸から運ぶ)VLDL(肝臓から中性脂肪を運ぶ)LDL(コレステロールを末梢へ運ぶ、いわゆる悪玉)、**HDL(末梢から余分なコレステロールを回収する、いわゆる善玉)**があります。LDLコレステロールの高値とHDLコレステロールの低値は、動脈硬化の危険因子です。

中性脂肪は1分子のグリセロールと5分子の脂肪酸からなるという記述も誤りです。中性脂肪(トリグリセリド)は、1分子のグリセロールに3分子の脂肪酸がエステル結合したものです。「トリ」は3を意味します。

なお、脂質は1グラムあたりおよそ9キロカロリーと、糖質や蛋白質(いずれも約4キロカロリー)より効率のよいエネルギー源です。

選択肢の確認

1.脂肪酸は主に解糖系で代謝される。
誤り。脂肪酸はベータ酸化を受けます。解糖系に入るのはグリセロールです。

2.コレステロールはサイロキシンの前駆物質である。
誤り。サイロキシンはチロシンから合成されます。

3.脂質は蛋白質と結合した形で血液中を運搬される。
正しい。アポ蛋白と結合したリポ蛋白として運搬されます。

4.中性脂肪は1分子のグリセロールと5分子の脂肪酸からなる。
誤り。1分子のグリセロールと3分子の脂肪酸からなります。

覚えるポイント

  • 脂肪酸はベータ酸化、グリセロールは解糖系。中性脂肪=グリセロール1+脂肪酸3
  • 血中の運搬=リポ蛋白カイロミクロン、VLDL、LDL(末梢へ)、HDL(回収)
  • コレステロールはステロイドホルモン、胆汁酸、ビタミンD、細胞膜の材料。脂質は1グラム約9キロカロリー
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