17AM40|第17回 はり師・きゅう師国家試験 過去問
自律神経とその受容体との組合せで誤っているのはどれか。
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正解: 1
正答
1
この問題のポイント
自律神経の伝達物質と受容体を問う問題です。節前線維はすべてアセチルコリンとニコチン受容体という原則で判断します。
解説
自律神経は、中枢から出た節前線維が自律神経節でニューロンを乗り換え、節後線維が効果器に至るという2段構えの構造をとります。
節前線維は、交感神経も副交感神経もともにアセチルコリンを放出し、受け手側の自律神経節にある受容体はニコチン受容体です。したがって「交感神経節前線維-アルファ受容体」は誤りであり、正答は1です。アルファ受容体は、ノルアドレナリンやアドレナリンが結合するアドレナリン受容体であり、効果器の側にあります。
交感神経の節後線維は、原則としてノルアドレナリンを放出し、効果器の**アドレナリン受容体(アルファ1、アルファ2、ベータ1、ベータ2、ベータ3)**に作用します。したがって「交感神経節後線維-ベータ受容体」は正しい組合せです。アルファ1は血管収縮と瞳孔散大、ベータ1は心拍数と収縮力の増加、レニン分泌、ベータ2は気管支拡張、骨格筋の血管拡張、子宮の弛緩を担います。なお、汗腺に分布する交感神経節後線維はアセチルコリンを放出するという例外があります。
副交感神経の節前線維は、アセチルコリンを放出し、受容体はニコチン受容体です。したがって組合せは正しいものです。
副交感神経の節後線維もアセチルコリンを放出し、効果器の受容体はムスカリン受容体です。したがって組合せは正しいものです。副交感神経は「アセチルコリンずくめ」であり、受け手が節後ニューロンならニコチン受容体、効果器ならムスカリン受容体と区別します。
副腎髄質は特殊で、交感神経の節前線維が直接支配し、アセチルコリンとニコチン受容体を介してアドレナリンとノルアドレナリンを血中に分泌します。これは、副腎髄質のクロム親和性細胞が発生学的に交感神経節後ニューロンに相当するためです。
選択肢の確認
1.交感神経節前線維 ─── α受容体
誤っている組合せであり、これが正答。節前線維の受容体はニコチン受容体です。
2.交感神経節後線維 ─── β受容体
正しい組合せ。ノルアドレナリンがアドレナリン受容体に作用します。
3.副交感神経節前線維 ─── ニコチン受容体
正しい組合せ。節前線維はアセチルコリンとニコチン受容体です。
4.副交感神経節後線維 ─── ムスカリン受容体
正しい組合せ。効果器の受容体はムスカリン受容体です。
覚えるポイント
- 節前線維は交感も副交感もアセチルコリン+ニコチン受容体。
- 交感の節後=ノルアドレナリン+アドレナリン受容体(汗腺は例外でアセチルコリン)。
- 副交感の節後=アセチルコリン+ムスカリン受容体。副腎髄質は節前線維が直接支配。