17AM47|第17回 はり師・きゅう師国家試験 過去問
炎症にかかわる細胞とそれらが主役をなす炎症との組合せで誤っているのはどれか。
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正解: 3
正答
3
この問題のポイント
炎症の主役となる細胞を問う問題です。結核でみられる細胞は何かが決め手になります。
解説
各選択肢を検討します。
好中球と化膿性炎症の組合せは正しいものです。好中球は白血球の中で最も多く、遊走能と貪食能に優れ、細菌感染に対する最前線として働きます。組織に大量に集まって細菌を貪食し、自らも壊れて膿を形成します。膿が組織内に限局したものが膿瘍、疎な組織にびまん性に広がったものが**蜂巣炎(蜂窩織炎)**です。
好酸球とアレルギー性炎症の組合せも正しいものです。好酸球は、Ⅰ型アレルギー(気管支喘息、アレルギー性鼻炎、アトピー性皮膚炎)と寄生虫感染で増加します。ヒスタミンを分解する酵素をもち、アレルギー反応の調節にも関わります。
形質細胞と結核性炎症の組合せは誤りであり、これが正答です。結核性炎症は、肉芽腫性炎(特異性炎)に分類され、その主役となるのは、マクロファージが変化した類上皮細胞と、それが融合してできる多核巨細胞であるラングハンス巨細胞、そしてその周囲を取り囲むリンパ球です。中心には乾酪壊死(チーズ様の壊死)がみられます。この構造を結核結節(肉芽腫)といいます。一方、形質細胞はB細胞が分化して抗体を産生する細胞であり、慢性炎症の場でリンパ球とともにみられますが、結核性炎症の主役として挙げられるものではありません。
リンパ球と慢性炎症の組合せは正しいものです。急性炎症では好中球が主役となるのに対し、慢性炎症ではリンパ球、形質細胞、マクロファージが主体となり、**線維化(瘢痕化)**を伴って経過が長引きます。
炎症の分類を整理します。滲出性炎(漿液性、カタル性、線維素性、化膿性、出血性、壊死性)、増殖性炎、そして**特異性炎(肉芽腫性炎)**です。特異性炎には、結核、梅毒(ゴム腫)、ハンセン病、サルコイドーシス、真菌症が含まれ、肉芽腫を形成する点が共通します。
選択肢の確認
1.好中球 ─── 化膿性炎症
正しい組合せ。好中球が集まって膿を形成します。
2.好酸球 ─── アレルギ性炎症
正しい組合せ。Ⅰ型アレルギーと寄生虫感染で増加します。
3.形質細胞 ─── 結核性炎症
誤っている組合せであり、これが正答。結核では類上皮細胞とラングハンス巨細胞が主役です。
4.リンパ球 ─── 慢性炎症
正しい組合せ。慢性炎症ではリンパ球や形質細胞が主体となります。
覚えるポイント
- 結核=肉芽腫性炎(特異性炎)。類上皮細胞、ラングハンス巨細胞、乾酪壊死。
- 好中球=急性炎症と化膿、リンパ球と形質細胞とマクロファージ=慢性炎症、好酸球=アレルギーと寄生虫。
- 特異性炎=結核、梅毒、ハンセン病、サルコイドーシス、真菌症。