17AM54第17回 はり師・きゅう師国家試験 過去問

過去問題(未分類)第17回午前(科目未分類)

ホルネル症候群で誤っているのはどれか。

解答・解説を見る

正解: 2

正答

2

この問題のポイント

ホルネル症候群の徴候を問う問題です。交感神経が障害されると眼にどう現れるかを考えます。

解説

ホルネル症候群は、頸部の交感神経経路が障害されることで生じる症候群です。眼への交感神経は、視床下部から脳幹と脊髄(毛様脊髄中枢、C8からT2)を下り、星状神経節を含む頸部交感神経幹を経て、内頸動脈に沿って眼窩に至ります。この経路のどこかが障害されると次の徴候が現れます。

縮瞳が生じます。交感神経は瞳孔散大筋を支配しているため、これが麻痺すると散大できず、副交感神経による瞳孔括約筋の作用が相対的に優位となって瞳孔が小さくなります。

眼瞼下垂と眼裂狭小が生じます。上眼瞼には、動眼神経支配の上眼瞼挙筋のほかに、**交感神経支配のミュラー筋(上眼瞼板筋)**があります。これが麻痺するため、上眼瞼がやや下がり、眼裂が狭くなります。動眼神経麻痺による完全な眼瞼下垂に比べ、程度は軽いのが特徴です。

眼球陥凹がみられます。実際には眼球が大きく後退するわけではなく、眼裂が狭くなることによって陥凹して見える現象と考えられています。

患側顔面の発汗低下(無汗)と皮膚温の上昇、顔面の紅潮もみられます。交感神経が支配する汗腺と血管への作用が失われるためです。

一方、眼振はホルネル症候群の徴候ではなく、これが正答であり2です。眼振は、前庭系または小脳、脳幹の障害によって生じる眼球の不随意なリズミカルな運動であり、交感神経の障害とは機序が異なります。メニエール病や前庭神経炎、良性発作性頭位めまい症、小脳や脳幹の病変でみられます。

ホルネル症候群の原因として重要なのは、肺尖部の肺癌(パンコースト腫瘍)です。腫瘍が上方へ浸潤して頸部交感神経を侵すもので、同時に腕神経叢が侵されれば肩から上肢内側の激しい痛みとしびれ、筋萎縮を伴います。そのほか、**頸部の外傷や手術、内頸動脈解離、脳幹梗塞(ワレンベルグ症候群)**も原因となります。

選択肢の確認

1.眼裂狭少
みられる。ミュラー筋の麻痺により眼裂が狭くなります。

2.眼振
みられず、これが正答。前庭系や小脳、脳幹の障害で生じる所見です。

3.眼球陥凹
みられる。眼裂が狭くなることで陥凹して見えます。

4.縮瞳
みられる。瞳孔散大筋の麻痺により生じます。

覚えるポイント

  • ホルネル症候群=縮瞳、眼瞼下垂、眼裂狭小、眼球陥凹、患側顔面の発汗低下
  • 原因=パンコースト腫瘍、頸部の外傷や手術、内頸動脈解離、ワレンベルグ症候群
  • 眼振は前庭系・小脳・脳幹の障害による所見で、交感神経障害とは別。
17AM5317AM55
学習アプリでこの問題を解く(記録・メモ・カード化)