17AM59|第17回 はり師・きゅう師国家試験 過去問
先天性心疾患でチアノーゼをきたしやすいのはどれか。
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正解: 1
正答
1
この問題のポイント
先天性心疾患とチアノーゼの関係を問う問題です。静脈血が動脈系に流れ込むかが決め手になります。
解説
先天性心疾患は、**チアノーゼをきたすもの(チアノーゼ性)ときたさないもの(非チアノーゼ性)**に分けられます。
チアノーゼは、還元ヘモグロビン(酸素と結合していないヘモグロビン)が増加することで、皮膚や粘膜が青紫色に見える現象です。先天性心疾患では、**静脈血が動脈系に流れ込む右左短絡(右左シャント)**があるときに生じます。
ファロー四徴症は、チアノーゼ性先天性心疾患の代表です。正答は1です。四つの徴候とは、肺動脈狭窄、心室中隔欠損、大動脈騎乗、右室肥大です。肺動脈が狭いために右室の圧が高まり、心室中隔欠損を通って**右室から左室へ静脈血が流れ込む(右左短絡)**ため、チアノーゼが生じます。特徴的な所見として、チアノーゼ発作(泣いたときなどに強いチアノーゼと呼吸困難をきたす)、しゃがみこみ(蹲踞、体循環抵抗を上げて右左短絡を減らす姿勢)、ばち指、多血症があります。
他の選択肢はいずれも**非チアノーゼ性(左右短絡または閉塞性)**です。
心房中隔欠損症は、左心房から右心房への左右短絡であり、静脈血が動脈系に混じらないためチアノーゼは生じません。肺血流量が増加し、肺動脈領域の収縮期雑音とⅡ音の固定性分裂がみられます。
心室中隔欠損症も、左心室から右心室への左右短絡であり、チアノーゼは生じません。先天性心疾患の中で最も頻度が高く、小さな欠損では自然閉鎖することもあります。
大動脈縮窄症は、大動脈が局所的に狭くなる疾患で、短絡はありません。上肢の高血圧と下肢の血圧低下、下肢の脈拍減弱が特徴です。
ただし、心房中隔欠損症や心室中隔欠損症でも、長期にわたる肺高血圧の進行により短絡が右左に逆転すると、アイゼンメンゲル症候群となってチアノーゼが出現します。この段階では手術が困難となるため、早期の治療が重要です。
選択肢の確認
1.ファロー四徴症
正しい。右左短絡によりチアノーゼをきたす代表的な疾患です。
2.心房中隔欠損症
誤り。左右短絡でありチアノーゼは生じません。
3.心室中隔欠損症
誤り。左右短絡でありチアノーゼは生じません。
4.大動脈縮窄症
誤り。短絡はなく、上下肢の血圧差が特徴です。
覚えるポイント
- チアノーゼ性=右左短絡。代表はファロー四徴症(肺動脈狭窄、心室中隔欠損、大動脈騎乗、右室肥大)。
- ファロー四徴症=チアノーゼ発作、しゃがみこみ、ばち指、多血症。
- 非チアノーゼ性=左右短絡(心房中隔欠損症、心室中隔欠損症、動脈管開存症)。進行するとアイゼンメンゲル症候群。