17AM63|第17回 はり師・きゅう師国家試験 過去問
パーキンソン病の振戦が最も起こりやすいのはどれか。
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正解: 1
正答
1
この問題のポイント
振戦の種類を問う問題です。どのようなときに震えるかで振戦を分類します。
解説
振戦は、拮抗する筋が交互に収縮することで生じるリズミカルな不随意運動で、出現する状況によって次のように分類されます。
安静時振戦は、筋が働いていないとき、じっとしているときに現れ、随意運動を始めると軽減または消失する振戦です。パーキンソン病の代表的な症状であり、正答は1です。パーキンソン病の安静時振戦は、毎秒4から6回の比較的ゆっくりした振戦で、母指と示指をこすり合わせるような**丸薬丸め様(ピルローリング)**の動きが特徴です。片側から始まり左右差があることも多く、精神的緊張で増強し、睡眠中は消失します。
パーキンソン病の他の主症状もあわせて押さえます。無動(動作緩慢)、筋強剛(歯車様)、姿勢反射障害であり、これらと安静時振戦を合わせて四大徴候とします。歩行では小刻み歩行、すくみ足、突進歩行、姿勢は前傾前屈姿勢、表情は仮面様顔貌、書字は小字症となります。中脳黒質のドパミン神経の変性が原因です。
他の選択肢が示す状況の振戦を確認します。
何か物を取ろうとするときに、目標に近づくにつれて振れ幅が大きくなる振戦は企図振戦であり、小脳の障害でみられます。測定障害や変換運動障害、断綴性言語、眼振とともに小脳性運動失調を構成します。
字を書くときに強く現れる振戦は**動作時振戦(姿勢時振戦を含む)**であり、本態性振戦が代表です。本態性振戦は、加齢とともに増える最も頻度の高い振戦で、字を書く、コップを持つ、箸を使うといった動作で目立ち、飲酒で一時的に軽減することが知られています。
からだの前で手を保持するときに現れる振戦は姿勢時振戦であり、本態性振戦のほか、甲状腺機能亢進症、アルコール離脱、薬剤性、不安などでみられます。
選択肢の確認
1.じっとしているとき
正しい。安静時振戦であり、パーキンソン病の代表的な症状です。
2.何か物を取ろうとするとき
誤り。企図振戦であり、小脳の障害でみられます。
3.字を書くとき
誤り。動作時振戦であり、本態性振戦が代表です。
4.からだの前で手を保持するとき
誤り。姿勢時振戦であり、本態性振戦などでみられます。
覚えるポイント
- 安静時振戦=パーキンソン病。毎秒4から6回、丸薬丸め様、随意運動で軽減、睡眠中は消失。
- 企図振戦=小脳、姿勢時振戦と動作時振戦=本態性振戦、甲状腺機能亢進症。
- パーキンソン病の四大徴候=安静時振戦、無動、筋強剛(歯車様)、姿勢反射障害。