17AM66|第17回 はり師・きゅう師国家試験 過去問
脊椎分離症で誤っているのはどれか。
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正解: 3
正答
3
この問題のポイント
脊椎分離症の基本を問う問題です。主症状が腰痛であり、必ずしも神経症状を伴わない点が要点です。
解説
脊椎分離症は、椎骨の上関節突起と下関節突起の間(関節突起間部、椎弓峡部)に生じる疲労骨折です。
部位は、第5腰椎に最も多く、次いで第4腰椎です。すなわち腰椎の下部に好発します。したがって記述は正しいものです。ここに力学的な負荷が集中するためです。
発生機序は、成長期に腰椎の伸展と回旋を繰り返すことによる疲労骨折です。したがって、スポーツ選手、とくに10歳代の成長期の選手に多く、野球、サッカー、バレーボール、体操、剣道など、体を反らせたりひねったりする競技で生じます。記述は正しいものです。初期には画像で捉えにくいこともあり、MRIが早期診断に有用です。
症状は、腰痛が主体です。とくに体幹の伸展(後屈)で誘発される腰痛が特徴で、運動時や運動後に強くなります。初期から神経根症状を示すわけではありません。したがって「初期より神経根症状を示す」は誤りであり、正答は3です。神経症状が現れるのは、分離が進行して**分離すべり症(脊椎すべり症)**へと移行し、椎体が前方へずれて神経根や馬尾が圧迫された場合です。この段階では、下肢の放散痛やしびれ、間欠跛行がみられるようになります。
上下関節突起間に起こるという記述は正しいものです。関節突起間部は椎弓の中で最も細く、力が集中する部位です。
治療は、早期であればコルセットによる固定と運動の中止により骨癒合が期待できます。慢性期では、腰痛の管理、体幹筋の強化、ハムストリングと腸腰筋の柔軟性の改善、フォームの見直しが行われます。施術の場では、成長期の選手が伸展で誘発される腰痛を訴える場合には脊椎分離症を疑い、医療機関での画像診断を勧めることが重要です。
選択肢の確認
1.上下関節突起間に起こる。
正しい記述。関節突起間部(椎弓峡部)の疲労骨折です。
2.腰椎下部に好発する。
正しい記述。第5腰椎に最も多く生じます。
3.初期より神経根症状を示す。
誤っている記述であり、これが正答。主症状は腰痛で、神経症状は進行例でみられます。
4.スポーツ選手に多い。
正しい記述。成長期のスポーツ選手に多くみられます。
覚えるポイント
- 脊椎分離症=関節突起間部の疲労骨折。第5腰椎に好発、成長期のスポーツ選手に多い。
- 主症状は伸展で誘発される腰痛。神経症状は分離すべり症へ進行した場合。
- 早期は固定と運動の中止で骨癒合が期待できる。成長期の伸展時腰痛は画像診断を勧める。