17AM70|第17回 はり師・きゅう師国家試験 過去問
気管支喘息について誤っている記述はどれか。
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正解: 4
正答
4
この問題のポイント
気管支喘息の肺機能を問う問題です。閉塞性か拘束性かを区別します。
解説
各選択肢を検討します。
気道の炎症がみられるという記述は正しいものです。気管支喘息の本態は、気道の慢性的なアレルギー性炎症です。好酸球やリンパ球、肥満細胞が関与し、炎症が続くことで気道過敏性の亢進が生じ、さらに慢性化すると**気道のリモデリング(壁の肥厚と不可逆的な変化)**へ進みます。このため治療の中心は、発作を抑える薬だけでなく、吸入ステロイド薬による炎症の長期管理となります。
気道の狭窄を呈するという記述も正しいものです。発作時には、気管支平滑筋の収縮、気道粘膜の浮腫、粘液の過剰分泌により気道が狭くなります。
発作時は咳嗽・息苦しさがみられるという記述も正しいものです。発作時の特徴は、呼気の延長を伴う呼吸困難と、笛のような喘鳴(ウィーズ)、そして咳と粘稠な痰です。夜間から早朝に発作が起こりやすいこと、発作性で反復し、発作間欠期には症状が軽快することも特徴です。座って前かがみになると楽になる起座呼吸をとることもあります。
肺機能検査では拘束性障害を示すという記述は誤りであり、正答は4です。気道が狭くなって空気を吐き出しにくくなるのですから、示すのは閉塞性換気障害です。具体的には、1秒率(FEV1.0パーセント)が70パーセント未満となり、ピークフロー値が低下します。**気管支拡張薬の吸入により1秒量が改善する(可逆性がある)**ことが、気管支喘息の重要な特徴であり、可逆性の乏しいCOPDとの鑑別点になります。
一方、拘束性換気障害は、パーセント肺活量が80パーセント未満となるもので、間質性肺炎と肺線維症、じん肺、胸郭の変形、神経筋疾患、胸水などでみられます。肺が膨らみにくくなる病態です。
施術の場では、発作時には施術を控え、患者が処方された発作治療薬を使えるようにし、改善しなければ医療機関の受診を勧めることが必要です。また、強い刺激やうつ伏せの姿勢が発作の誘因となることもあるため、体位と刺激量に配慮します。
選択肢の確認
1.気道の炎症がみられる。
正しい記述。慢性的なアレルギー性炎症が本態です。
2.気道の狭窄を呈する。
正しい記述。平滑筋の収縮、粘膜浮腫、粘液分泌により狭窄します。
3.発作時は咳嗽・息苦しさがみられる。
正しい記述。呼気性呼吸困難、喘鳴、咳と痰がみられます。
4.肺機能検査では拘束性障害を示す。
誤っている記述であり、これが正答。閉塞性換気障害を示します。
覚えるポイント
- 気管支喘息=気道の慢性アレルギー性炎症、気道過敏性、可逆性のある閉塞性換気障害。
- 1秒率70パーセント未満が閉塞性、パーセント肺活量80パーセント未満が拘束性。
- 気管支拡張薬で可逆性がある点がCOPDとの鑑別点。長期管理は吸入ステロイド薬。