17AM71|第17回 はり師・きゅう師国家試験 過去問
肺結核を疑う症状で適切でないのはどれか。
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正解: 1
正答
1
この問題のポイント
肺結核を疑う症状を問う問題です。慢性に経過する呼吸器症状と全身症状が中心である点を押さえます。
解説
肺結核は、結核菌による慢性の感染症で、空気感染(飛沫核感染)により伝播します。感染症法の二類感染症であり、診断した医師は直ちに保健所長を経て都道府県知事に届け出ます。
肺結核を疑うべき症状は次のとおりです。
咳嗽は最も重要な症状で、とくに2週間以上持続する咳は結核を疑う根拠とされます。
喀痰もみられ、進行すると血痰や喀血を伴うことがあります。
微熱は典型的な症状で、とくに午後から夕方にかけての微熱として現れます。
そのほか、盗汗(寝汗)、全身倦怠感、食欲不振、体重減少といった全身症状を伴います。
これらはいずれも、ゆっくりと慢性に経過するという共通点をもちます。したがって、咳嗽、喀痰、微熱は肺結核を疑う症状として適切です。
胸痛は、肺結核を疑う症状としては適切でなく、これが正答で1です。胸痛は、胸膜が刺激されたときに生じる症状であり、肺実質の病変が中心となる肺結核の初期には目立ちません。胸痛をきたす代表的な疾患は、胸膜炎、気胸、肺塞栓症、心筋梗塞と狭心症、大動脈解離、肋間神経痛、帯状疱疹などです。ただし、結核が胸膜に及んで結核性胸膜炎を生じた場合には胸痛が現れることがあり、その意味で完全に無関係というわけではありませんが、肺結核を疑う代表的な症状としては挙げられません。
診断には、胸部エックス線検査(上肺野の陰影、空洞形成)、喀痰の塗抹検査(抗酸菌染色)と培養、核酸増幅法、ツベルクリン反応やインターフェロンガンマ遊離試験が用いられます。
施術の場では、2週間以上続く咳、微熱、盗汗、体重減少を訴える患者に対して、単なる疲労と決めつけず、医療機関の受診を勧める判断が求められます。また、結核は空気感染するため、排菌患者との接触にはN95マスクと陰圧室での管理が必要です。
選択肢の確認
1.胸痛
適切でなく、これが正答。胸膜の刺激による症状であり、肺結核の代表的症状ではありません。
2.喀痰
適切。進行すると血痰や喀血を伴うこともあります。
3.微熱
適切。とくに午後から夕方の微熱が典型です。
4.咳嗽
適切。2週間以上続く咳は結核を疑う重要な手がかりです。
覚えるポイント
- 肺結核=2週間以上続く咳、喀痰、微熱(午後)、盗汗、体重減少、全身倦怠感。
- 感染症法の二類感染症、空気感染。診断したら直ちに届出。N95マスクと陰圧室。
- 再興感染症の代表。高齢者の再燃、免疫抑制状態、多剤耐性結核が課題。