17AM72|第17回 はり師・きゅう師国家試験 過去問
関節リウマチの関節外症状として適切でないのはどれか。
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正解: 4
正答
4
この問題のポイント
関節リウマチの関節外症状を問う問題です。ベーチェット病の症状が紛れ込んでいないかを見抜きます。
解説
関節リウマチは、滑膜の慢性炎症により関節が破壊される全身性の自己免疫疾患です。中年女性に多く、リウマトイド因子と抗CCP抗体が陽性となります。
関節症状としては、朝のこわばり(1時間以上持続)、左右対称性の多関節炎、手指の近位指節間関節と中手指節関節、手関節の腫脹と疼痛が特徴です。遠位指節間関節は侵されにくい点が、変形性関節症(ヘバーデン結節)との鑑別点になります。進行すると、スワンネック変形、ボタン穴変形、尺側偏位、外反母趾などの変形をきたし、末期には強直に至ります。
関節外症状も多彩で、次のものが重要です。
間質性肺炎は、関節リウマチに合併する代表的な肺病変であり、予後を左右することがあります。あわせて胸膜炎もみられます。したがって適切な記述です。
**皮下結節(リウマトイド結節)**は、肘頭や前腕伸側など、圧迫を受けやすい部位にできる無痛性の硬い結節です。リウマトイド因子が高値の例に多くみられます。したがって適切な記述です。
血管炎は、全身の中小血管に炎症を起こすもので、皮膚潰瘍、多発単神経炎、腸管の虚血などをきたします。重症型は悪性関節リウマチと呼ばれ、指定難病とされています。したがって適切な記述です。
そのほかの関節外症状として、貧血、シェーグレン症候群の合併(眼と口の乾燥)、強膜炎、心膜炎、アミロイドーシス、フェルティ症候群(脾腫と白血球減少)、そして環軸椎亜脱臼(頸椎の不安定性)があります。とくに環軸椎亜脱臼は、頸部の操作により脊髄を損傷する危険があるため、施術における頸部への強い伸展、回旋、牽引を避けるという点で極めて重要です。
陰部潰瘍は、関節リウマチの関節外症状として適切でなく、これが正答で4です。陰部潰瘍はベーチェット病の四主徴の一つであり、口腔内アフタ性潰瘍、皮膚症状(結節性紅斑、針反応)、ブドウ膜炎とともに現れます。
選択肢の確認
1.間質性肺炎
適切。代表的な関節外病変であり予後を左右することがあります。
2.皮下結節
適切。肘頭など圧迫を受ける部位にできる無痛性の結節です。
3.血管炎
適切。重症型は悪性関節リウマチと呼ばれます。
4.陰部潰瘍
適切でなく、これが正答。陰部潰瘍はベーチェット病の四主徴の一つです。
覚えるポイント
- 関節リウマチ=朝のこわばり、左右対称の多関節炎、近位指節間関節と中手指節関節。遠位指節間関節は侵されにくい。
- 関節外症状=間質性肺炎、皮下結節、血管炎、貧血、シェーグレン症候群、環軸椎亜脱臼。
- 環軸椎亜脱臼があるため頸部への強い操作は避ける。陰部潰瘍はベーチェット病。