17AM8|第17回 はり師・きゅう師国家試験 過去問
欧米と比較して日本人の死亡率が高いのはどれか。
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正解: 3
正答
3
この問題のポイント
がん死亡率の国際比較を問う問題です。日本に多く欧米に少ないがんを選びます。
解説
がんの罹患と死亡には、食生活、感染症、生活習慣、遺伝的背景といった要因の違いから、大きな地域差がみられます。
胃がんは、日本を含む東アジアで多く、欧米では少ないという明確な地域差をもつがんです。したがって正答は3です。最大の要因はヘリコバクター・ピロリの感染率の高さであり、これに塩分の多い食事(塩蔵品、漬物)、野菜と果物の摂取不足、喫煙が加わります。日本ではかつてがん死亡の第1位でしたが、ピロリ菌感染率の低下、冷蔵庫の普及による食生活の改善、検診の普及により、罹患率も死亡率も大きく減少しています。それでもなお、欧米と比べれば高い水準にあります。
他の選択肢を確認します。
乳がんは、欧米で罹患率と死亡率が高いがんです。要因として、高脂肪食、肥満、初経が早く閉経が遅いこと、未産や高齢初産、授乳期間の短さ、飲酒が挙げられます。日本でも生活の欧米化に伴って増加していますが、欧米の水準には達していません。
大腸がんも、欧米で高く日本で低かったがんですが、食生活の欧米化(動物性脂肪と赤身肉の増加、食物繊維の減少)、肥満、運動不足、飲酒により日本で急速に増加しており、現在では日本の部位別がん死亡の上位を占めます。
肺がんは、喫煙率と大気汚染を主な要因とし、欧米でも日本でも多いがんです。日本で特に高いというわけではありません。
肝がんは、日本ではC型肝炎ウイルスを背景に多かったものの、治療の進歩により減少傾向にあります。
選択肢の確認
1.乳がん
誤り。欧米で高く、日本は増加傾向にあるものの欧米より低い水準です。
2.大腸がん
誤り。欧米で高く、日本では食生活の欧米化により増加してきました。
3.胃がん
正しい。ピロリ菌感染率と塩分摂取を背景に、日本を含む東アジアで高い水準です。
4.肺がん
誤り。喫煙を主因とし、欧米でも日本でも多いがんです。
覚えるポイント
- 胃がん=日本と東アジアで高い。ピロリ菌感染と塩分が主因。減少傾向。
- 乳がんと大腸がん=欧米で高い。高脂肪食、肥満などが要因。日本でも増加。
- がんの危険因子=感染(ピロリ菌、肝炎ウイルス、HPV)、喫煙、飲酒、食生活、肥満。