17PM119第17回 はり師・きゅう師国家試験 過去問

過去問題(未分類)第17回午後(科目未分類)

東洋医学的な治療原則として誤っている記述はどれか。

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正解: 1

正答

1

この問題のポイント

東洋医学の治療原則を問う問題です。季節による刺鍼の深さが決め手になります。

解説

各選択肢を検討します。

春夏は深刺するという記述は誤りであり、正答は1です。正しくは春夏は浅刺し、秋冬は深刺するとされます。理由は、春夏は陽気が体表に浮いて盛んであるため、浅く刺して体表の気を調えるのに対し、秋冬は陽気が内に潜むため、深く刺して内の気に届かせるという考え方によります。あわせて、春夏は留鍼時間を短く、秋冬は長くするともいわれます。これは、自然界の変化に人体を合わせるという天人合一の思想に基づく原則です。

有余なるものは瀉すという記述は正しいものです。これは虚実補瀉の原則そのものであり、『素問』などに「実するものはこれを瀉し、虚するものはこれを補う」と示されています。邪気が盛んな実証では邪を取り除き(瀉法)、正気が不足した虚証では正気を補う(補法)という、治療の基本方針です。

緩なれば本を治すという記述も正しいものです。これは「急なれば標を治し、緩なれば本を治す」という原則の後半です。は表面に現れた症状、は病の根本原因を指します。すなわち、症状が激しく緊急を要するときは、まず目の前の症状を抑え(標治)、**症状が落ち着いて余裕があるときは、根本原因の治療に取り組む(本治)**という考え方です。臨床では、標治法と本治法を組み合わせるのが一般的です。

陥下するものは灸すという記述も正しいものです。これは『霊枢』に示される原則で、脈が沈んで陥下している、すなわち陽気が不足して落ち込んだ状態には灸を用いるという意味です。灸は温めて陽気を補い、下がったものを引き上げる働きをもつため、陽虚、虚寒、内臓下垂、慢性の虚証に適します。逆に、熱証や実証では灸を慎重に用いるという判断につながります。

そのほかの主な治療原則として、「寒なればこれを熱し、熱なればこれを寒す」、「留まるものはこれを攻む」、「陥下するものはこれを灸す」、「菀陳(瘀血)はこれを除く」といったものがあります。

選択肢の確認

1.春夏は深刺する。
誤っている記述であり、これが正答。春夏は浅刺、秋冬は深刺です。

2.有余なるものは瀉す。
正しい記述。虚実補瀉の基本原則です。

3.緩なれば本を治す。
正しい記述。急なれば標を治し、緩なれば本を治すの後半です。

4.陥下するものは灸す。
正しい記述。陽気の不足には灸を用いて温め補います。

覚えるポイント

  • 春夏は浅刺で留鍼を短く、秋冬は深刺で留鍼を長く。天人合一の考え方に基づく。
  • 実すれば瀉し、虚すれば補う急なれば標を治し、緩なれば本を治す
  • 陥下するものは灸す=陽気の不足、虚寒、内臓下垂に灸を用いる。
17PM11817PM120
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