17PM121第17回 はり師・きゅう師国家試験 過去問

過去問題(未分類)第17回午後(科目未分類)

次の文で示す患者の病証に対し、適切な治療方針はどれか。「40歳の男性。エビを食べたところ発疹が現われた。発疹は赤みを帯び膨隆もみられる。舌質は紅。舌苔は黄膩。脈は滑数。」

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正解: 2

正答

2

この問題のポイント

食物による発疹を東洋医学的にとらえる症例問題です。発疹の性状と舌脈が同じ方向を指しています。

解説

40歳の男性で、次の所見があります。

エビを食べたところ発疹が現われたという経過です。現代医学的には**食物によるⅠ型アレルギー(蕁麻疹)**にあたりますが、東洋医学では病因と病態を所見から読み取ります。

発疹は赤みを帯び膨隆もみられるという点が重要です。赤み(発赤)は熱を、膨隆(盛り上がり、浮腫)は湿を示します。すなわち、熱と湿が併存していることになります。

舌質は紅であり、熱証を示します。

舌苔は黄膩であり、黄苔は熱を、膩苔(厚くねっとりした苔)は痰湿を示します。すなわち湿熱の典型的な舌所見です。

脈は滑数であり、滑脈は痰湿や食滞を、数脈は熱を示します。これも湿熱を裏づけます。

以上を総合すると、病証は湿熱であり、治療方針は**湿熱を除く(清熱利湿)**ことになります。正答は2です。取穴では、曲池、合谷、大椎(清熱)陰陵泉、豊隆、足三里、三陰交(除湿と健脾)、**血海、膈兪(皮膚と血の病)**などを用い、瀉法を行います。あわせて、原因となった食物を避けること、脂っこいものや甘いもの、酒を控えることといった生活の指導が重要です。

他の選択肢を確認します。

風寒を除くのは、風寒の外邪による病態に対する方針です。急な発症で、悪寒、発熱、無汗、頭痛、項背部のこわばり、脈浮緊、薄白苔がみられる場合に用います。本症例には熱と湿の所見が明確であり、当てはまりません。

血を補うのは、血虚に対する方針です。皮膚の症状でいえば、乾燥して落屑し、かゆみはあるが赤みや滲出が乏しいタイプが該当します。顔色が蒼白または萎黄、舌質淡、脈細を伴います。本症例は舌質紅、脈滑数であり、虚証ではありません。

津液を補うのは、**津液不足(陰虚を含む)**に対する方針です。口渇、皮膚と粘膜の乾燥、便秘、舌の乾燥と少苔がみられる場合に用います。本症例は膩苔であり、むしろ湿が停滞した状態です。

なお、食物アレルギーによる蕁麻疹は、アナフィラキシーに進展する危険があります。呼吸困難、喘鳴、嗄声、腹痛、嘔吐、血圧低下、意識障害を伴う場合は、直ちに救急対応につなげる判断が不可欠です。

選択肢の確認

1.風寒を除く。
誤り。悪寒や無汗など風寒の外感を示す所見がありません。

2.湿熱を除く。
正しい。赤みと膨隆、黄膩苔、滑数脈がいずれも湿熱を示します。

3.血を補う。
誤り。乾燥や舌質淡など血虚の所見がありません。

4.津液を補う。
誤り。膩苔がみられ、津液の不足ではなく湿の停滞です。

覚えるポイント

  • 赤み=熱、膨隆と滲出=湿黄膩苔と滑数脈=湿熱
  • 湿熱の方針は清熱利湿。曲池、合谷、陰陵泉、豊隆、血海など。
  • 乾燥と落屑は血虚や陰虚アナフィラキシーの徴候があれば直ちに救急対応
17PM12017PM122
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