17PM141|第17回 はり師・きゅう師国家試験 過去問
最も古い刺鍼法はどれか。
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正解: 1
正答
1
この問題のポイント
日本で発展した刺鍼法の歴史を問う問題です。成立した年代の順序を押さえます。
解説
刺鍼法は、日本において独自の発展を遂げました。成立の古い順に確認します。
**撚鍼法(捻鍼法)**は、鍼柄を指で撚りながら刺入する方法で、中国から伝来した最も古い刺鍼法です。管を用いず、鍼を直接指で持って回旋させながら刺入します。したがって最も古い刺鍼法であり、正答は1です。中国では現在も主流の方法であり、比較的太い鍼を用いることが多くなります。
打鍼法は、**安土桃山時代に御園夢分斎(みそのむぶんさい)**によって創始されたとされる方法です。腹部を対象とし、太く短い鍼を用いて、小槌(木槌)で鍼柄を叩いて刺入するという特徴があります。腹診を重視する日本独自の流れを形づくりました。
管鍼法は、**江戸時代に杉山和一(すぎやまわいち)**によって創始されたとされる方法です。鍼管を用いて、鍼柄の頭を軽く叩いて切皮するもので、細い鍼を痛みなく刺入できるという大きな利点があります。杉山和一は、視覚障害者の鍼灸教育の体系化にも尽力し、日本の鍼灸の発展に決定的な影響を与えました。管鍼法は現在の日本の鍼灸において最も広く用いられる刺鍼法です。
皮内鍼法は、昭和期に赤羽幸兵衛(あかばねこうべえ)によって考案された方法です。ごく短い鍼を皮内に水平に刺入し、絆創膏で固定して留置するもので、持続的な弱い刺激を与えます。同じく赤羽幸兵衛は知熱感度測定法も考案しました。なお、円皮鍼も皮膚に留置する鍼であり、いずれも留置するため滅菌されたものを用い、感染に注意することが必要です。
したがって、成立の順は**撚鍼法(伝来)→打鍼法(安土桃山)→管鍼法(江戸)→皮内鍼法(昭和)**となります。
日本の鍼灸史における主な人物もあわせて整理します。御園夢分斎(打鍼法)、杉山和一(管鍼法、鍼治講習所)、赤羽幸兵衛(皮内鍼法、知熱感度測定法)、柳谷素霊(古典への回帰)、中谷義雄(良導絡)、**代田文誌(沢田流の紹介)**です。
選択肢の確認
1.撚鍼法
正しい。中国から伝来した最も古い刺鍼法です。
2.管鍼法
誤り。江戸時代に杉山和一が創始したとされます。
3.打鍼法
誤り。安土桃山時代に御園夢分斎が創始したとされます。
4.皮内鍼法
誤り。昭和期に赤羽幸兵衛が考案しました。
覚えるポイント
- 成立順=撚鍼法(伝来)→打鍼法(御園夢分斎、安土桃山)→管鍼法(杉山和一、江戸)→皮内鍼法(赤羽幸兵衛、昭和)。
- 管鍼法は日本で最も広く用いられる。細い鍼を痛みなく刺入できる。
- 皮内鍼と円皮鍼は留置するため、滅菌されたものを用い感染に注意する。