17PM151|第17回 はり師・きゅう師国家試験 過去問
艾の原料であるヨモギの採取時期として最も適切なのはどれか。
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正解: 2
正答
2
この問題のポイント
ヨモギの採取時期を問う問題です。葉が最も充実する季節を選びます。
解説
**艾(もぐさ)**は、ヨモギ(キク科)の葉を原料としてつくられます。その製造過程を確認します。
採取は、5月から8月頃、とくに初夏(梅雨に入る前)に行われます。この時期のヨモギは、葉がよく茂り、裏面の毛茸(もうじょう)が最も充実しているためです。選択肢の中では5月が該当し、正答は2です。冬(2月)には葉が枯れており、秋(9月、11月)には毛茸の質が落ちるため、採取に適しません。
採取後の工程は次のとおりです。まず天日でよく乾燥させます。次に石臼でつくことで葉肉などを砕き、篩(ふるい)にかけて夾雑物を取り除きます。この作業を繰り返すことで、毛茸と腺毛だけが残り、艾となります。すなわち精製の度合いが艾の質を決めるわけです。
毛茸は葉の裏面に密生する細かい毛で、艾の主成分となります。腺毛は揮発性の精油(チネオール、シネオールなど)を含み、艾独特の芳香のもとになります。
**良質艾(上級艾)**は、精製が進んで夾雑物が少なく、毛茸の割合が高いもので、色は淡く(白っぽく)、軽くて柔らかく、繊維が細かく、芳香が強いという性質をもちます。燃焼の面では、燃焼温度が低く、燃焼が速く、煙が少なく、点火しやすいという特徴があり、透熱灸など皮膚に直接置く灸に適します。
**粗悪艾(下級艾)**は、夾雑物が多く、色が濃く、重く硬い感触で、繊維が粗いという性質をもちます。燃焼温度が高く、煙とにおいが多いため、皮膚に直接置く灸には適さず、温灸や灸頭鍼に用いられます。
なお、艾は湿気を避けて保管します。湿った艾は点火しにくく、燃えにくくなります。
選択肢の確認
1.2月
誤り。冬季であり、葉が枯れているため採取に適しません。
2.5月
正しい。初夏で葉がよく茂り、毛茸が充実しています。
3.9月
誤り。秋であり、毛茸の質が落ちます。
4.11月
誤り。晩秋であり、採取に適しません。
覚えるポイント
- 艾=ヨモギの葉、5月から8月(初夏)に採取、乾燥させて臼でつき篩にかけて精製。
- 毛茸は葉の裏面に密生し艾の主成分。腺毛は揮発性の精油を含む。
- 良質艾=夾雑物が少なく色が淡い、燃焼温度が低い(透熱灸向き)。粗悪艾=温度が高い(温灸向き)。