17PM152|第17回 はり師・きゅう師国家試験 過去問
艾に関して正しい記述はどれか。
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正解: 4
正答
4
この問題のポイント
艾の成分と構造を問う問題です。毛茸と腺毛の役割の違いが決め手になります。
解説
各選択肢を検討します。
ヨモギの葉の表面には毛茸が多いという記述は誤りです。毛茸は葉の裏面に密生しています。ヨモギの葉を裏返すと白く見えるのは、この毛茸が密に生えているためです。艾の精製とは、この葉の裏の毛茸を取り出す作業にほかなりません。
良質艾は毛茸を含まないという記述も誤りです。むしろ逆で、良質艾は毛茸を主成分とし、その割合が高いものを指します。精製を重ねて葉肉などの夾雑物を取り除いた結果、毛茸の純度が上がったものが良質艾です。毛茸を含まなければ艾として成立しません。
チネオール(シネオール)は線維様物質であるという記述も誤りです。チネオール(シネオール)は、艾に含まれる揮発性の精油成分であり、艾独特の芳香のもととなる物質です。線維様の物質ではありません。精油成分であるため、燃焼時に揮発して香りを発し、また皮膚への浸透により薬理作用をもつとも考えられています。
腺毛は揮発性の精油を含むという記述は正しく、正答は4です。腺毛は、毛茸とともに葉の裏面にある分泌構造で、チネオール(シネオール)などの揮発性の精油を含みます。良質艾に芳香が強いのは、精製により腺毛の割合が保たれるためです。
まとめると、艾は毛茸と腺毛からなり、毛茸が燃焼の主体、腺毛が芳香と薬理作用を担うと整理できます。
艾の性質と燃焼特性もあわせて確認します。良質艾は、夾雑物が少なく、色が淡く(白っぽく)、軽くて柔らかく、繊維が細かく、芳香が強いという性状で、燃焼温度が低く、燃焼が速く、煙が少なく、点火しやすいという特徴があります。粗悪艾は逆に、夾雑物が多く、色が濃く、重く硬い感触で、繊維が粗いという性状で、燃焼温度が高く、煙とにおいが多いという特徴があります。
ひねり方では、硬くひねると燃焼温度が高く燃焼時間も長い、軟らかくひねると温度が低く時間も短いという関係があります。湿り気では、乾いた艾はよく燃えて燃焼時間が短く、湿った艾は点火しにくくなります。
選択肢の確認
1.ヨモギの葉の表面には毛茸が多い。
誤り。毛茸は葉の裏面に密生しています。
2.良質艾は毛茸を含まない。
誤り。良質艾は毛茸を主成分とし、その割合が高いものです。
3.チネオール(シネオール)は線維様物質である。
誤り。揮発性の精油成分であり、線維様物質ではありません。
4.腺毛は揮発性の精油を含む。
正しい。腺毛はチネオールなどの揮発性の精油を含みます。
覚えるポイント
- 艾=毛茸(燃焼の主体、葉の裏面)+腺毛(揮発性の精油、芳香)。
- チネオール(シネオール)は精油成分で艾の芳香のもと。
- 良質艾=夾雑物が少なく毛茸の割合が高い、燃焼温度が低い。硬くひねると高温で長く燃える。