17PM155|第17回 はり師・きゅう師国家試験 過去問
灸による瀉法はどれか。
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正解: 1
正答
1
この問題のポイント
灸における補瀉を問う問題です。刺激量を強めるのが瀉という原則で判断します。
解説
灸法における補瀉は、刺激量の大小によって考えるのが基本です。
補法は、弱い刺激を与えて不足しているものを補う方法です。具体的には、艾炷を小さくする(底面を小さくする)、艾を軟らかくひねる、壮数を少なくする、取穴数を少なくする、間隔をあけて施灸する、艾を軽く置く、良質の艾を用いる、自然に燃え尽きるのを待つ、燃焼後の灰を残すといった方法です。
瀉法は、強い刺激を与えて余っている邪を取り除く方法です。具体的には、艾炷を大きくする、硬くひねる、壮数を多くする、取穴数を多くする、間を置かず続けて施灸する、艾を強く押しつける、夾雑物の多い艾(粗悪艾)を用いる、吹いて速く燃やす、燃焼後の灰を取り除くといった方法です。
これを踏まえて選択肢を検討します。
燃焼後の灰を除去して施灸することは、瀉法にあたり、正答は1です。理由は次のとおりです。燃焼後の灰は、次の艾炷の熱を和らげる緩衝材として働きます。したがって、灰を残せば熱の伝わりが穏やかになり(補法)、**灰を取り除けば次の艾炷の熱が直接皮膚に伝わって刺激が強くなる(瀉法)**という関係になります。
他の選択肢を確認します。
艾炷の底面を小さくして施灸することは、皮膚に接する面積が減って伝わる熱量が少なくなるため、弱い刺激となり補法にあたります。
良質の艾を柔らかくひねって施灸することも補法です。良質艾は燃焼温度が低く、また軟らかくひねれば密度が低くなって温度も時間も抑えられるため、いずれも弱い刺激となります。
自然消火を待つことも補法です。吹いて速く燃やすと一気に高温になるのに対し、自然に燃え尽きるのを待てば穏やかな熱となります。
このように、灸の補瀉は「熱をどれだけ強く、速く、多く伝えるか」という観点で整理すれば、機械的に判断できます。
選択肢の確認
1.燃焼後の灰を除去して施灸する。
正しい。灰を除くことで次の艾炷の熱が直接伝わり刺激が強まります。
2.艾炷の底面を小さくして施灸する。
誤り。伝わる熱量が減るため補法にあたります。
3.良質の艾を柔らかくひねって施灸する。
誤り。良質艾も軟らかくひねることも、いずれも弱い刺激で補法です。
4.自然消火を待つ。
誤り。穏やかに燃え尽きるのを待つのは補法です。
覚えるポイント
- 補法=弱刺激。小さい艾炷、軟らかくひねる、壮数と取穴数を少なく、間隔をあける、灰を残す、自然消火。
- 瀉法=強刺激。大きい艾炷、硬くひねる、壮数を多く、続けて据える、灰を除く、吹いて速く燃やす。
- 良質艾は燃焼温度が低く補法向き、粗悪艾は温度が高く瀉法や温灸向き。