17PM86第17回 はり師・きゅう師国家試験 過去問

過去問題(未分類)第17回午後(科目未分類)

肩関節の外転運動で誤っている記述はどれか。

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正解: 2

正答

2

この問題のポイント

肩甲上腕リズムの比率を問う問題です。どちらが2でどちらが1かという順序が決め手です。

解説

肩関節を外転(または屈曲)させるとき、肩甲上腕関節の動き肩甲骨の上方回旋が協調して起こります。これを肩甲上腕リズムといい、その比率は肩甲上腕関節が2、肩甲骨が1、すなわち2対1です。

したがって、上肢を180度外転させる場合、その内訳は肩甲上腕関節がおよそ120度、肩甲骨の上方回旋がおよそ60度となります。

設問の「肩甲骨と肩甲上腕関節の動きの割合はおよそ2対1である」という記述は、この順序が逆になっています。正しくは肩甲上腕関節と肩甲骨が2対1です。したがって誤っている記述であり、正答は2です。数値そのものは合っていても、どちらが大きいかを取り違えている点を見抜く必要があります。

他の選択肢を確認します。

肩甲骨は上方回旋するという記述は正しいものです。外転に伴い、肩甲骨は上方回旋し、あわせて後傾と外旋も生じます。上方回旋を担う筋は、僧帽筋の上部線維と下部線維、そして前鋸筋です。これらが働かなかったり、下方回旋筋(菱形筋、肩甲挙筋、小胸筋)が拘縮したりすると、外転が制限されます。

腱板は上腕骨頭を肩甲骨関節窩に保持、安定させるという記述も正しいものです。腱板(ローテーターカフ)は、棘上筋、棘下筋、小円筋、肩甲下筋の4つからなり、上腕骨頭を関節窩に引きつけて安定させる支点形成機能を担います。これにより、三角筋が効率よく外転力を発揮できます。腱板が損傷すると、この支点が失われ、外転が困難になり、ドロップアームサインが陽性となります。

鎖骨が同時に動くという記述も正しいものです。肩甲骨の動きには胸鎖関節と肩鎖関節の動きが伴い、鎖骨が挙上と後方回旋を行います。すなわち、肩の挙上は、肩甲上腕関節、肩甲胸郭関節、胸鎖関節、肩鎖関節という複数の関節が協調して初めて成り立ちます。

選択肢の確認

1.肩甲骨は上方回旋する。
正しい記述。僧帽筋の上部と下部、前鋸筋が上方回旋を担います。

2.肩甲骨と肩甲上腕関節の動きの割合はおよそ2対1である。
誤っている記述であり、これが正答。肩甲上腕関節と肩甲骨が2対1です。

3.腱板は上腕骨頭を肩甲骨関節窩に保持、安定させる。
正しい記述。腱板が上腕骨頭を関節窩に引きつけて支点を形成します。

4.鎖骨が同時に動く。
正しい記述。胸鎖関節と肩鎖関節の動きを伴います。

覚えるポイント

  • 肩甲上腕リズム=肩甲上腕関節2対肩甲骨1。180度=120度+60度。順序に注意。
  • 上方回旋筋=僧帽筋(上部と下部)と前鋸筋下方回旋筋=菱形筋、肩甲挙筋、小胸筋
  • 腱板=棘上筋、棘下筋、小円筋、肩甲下筋。支点形成機能をもち、断裂でドロップアームサイン陽性。
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