17PM93|第17回 はり師・きゅう師国家試験 過去問
臓腑とその生理作用について正しい組合せはどれか。
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正解: 1
正答
1
この問題のポイント
臓腑の生理作用を問う問題です。治節、蔵血、泌別清濁、伝化糟粕がそれぞれどの臓腑のものかを確認します。
解説
各選択肢を検討します。
肺と治節を主るの組合せは正しく、正答は1です。治節を主るとは、「治め、調節する」という意味で、肺が呼吸を通じて全身の気の運行を調節し、あわせて血の運行と水液の代謝(水道を通調する)を整える働きを表します。肺の主な働きは、気を主り呼吸を主る、宣発と粛降を主る、水道を通調する、皮毛を主り、鼻に開竅する、そして**百脈を朝ず(全身の血脈が肺に集まる)**です。「治節」は、これらの調節機能を総括した表現といえます。
心包と血を蔵すの組合せは誤りです。血を蔵す(蔵血)のは肝の働きです。肝は血を貯蔵し、活動量に応じて全身に配分します。心包は、心を包んで外邪から守る器官であり、心の代わりに邪を受けるとされます。心の働きである血脈を主る、神志を主るを助ける位置づけです。
胆と清濁を分別するの組合せも誤りです。泌別清濁は小腸の働きです。小腸は、胃から送られた内容物を受け取ってさらに消化し(受盛化物)、清(水穀の精微)と濁(糟粕と水分)を分け、清は脾へ、濁のうち固形は大腸へ、水分は膀胱へ送ります。胆は、胆汁を貯蔵し排泄することと、決断を主ることが働きであり、奇恒の腑にも数えられる特殊な腑です。
胃と糟粕を伝化するの組合せも誤りです。伝化糟粕は大腸の働きで、残りかすを送って糞便として排出し、あわせて津液を吸収します。胃の働きは、受納(飲食物を受け入れる)、腐熟(消化する)、**降濁(下方へ降ろす)**であり、「通降を以て順とする」とされます。この降濁が失調すると、悪心、嘔吐、げっぷ、しゃっくりが生じます。
六腑の働きをまとめると、胃は受納・腐熟・降濁、小腸は受盛化物・泌別清濁、大腸は伝化糟粕、胆は胆汁の貯蔵と排泄・決断、膀胱は尿の貯蔵と排泄、三焦は水液の通路となります。
選択肢の確認
1.肺 ─── 治節を主る。
正しい。呼吸を通じて全身の気血水を調節する働きです。
2.心包 ─── 血を蔵す。
誤り。血を蔵すのは肝です。心包は心を守ります。
3.胆 ─── 清濁を分別する。
誤り。泌別清濁は小腸の働きです。胆は胆汁の貯蔵排泄と決断です。
4.胃 ─── 糟粕を伝化する。
誤り。伝化糟粕は大腸の働きです。胃は受納・腐熟・降濁です。
覚えるポイント
- 肺=気と呼吸を主る、宣発と粛降、水道を通調、治節を主る、皮毛を主り鼻に開竅。
- 肝=疏泄と蔵血、心=血脈と神志、脾=運化・昇清・統血、腎=蔵精・主水・納気。
- 六腑=胃(受納・腐熟・降濁)、小腸(受盛化物・泌別清濁)、大腸(伝化糟粕)、胆(胆汁と決断)。