17PM95|第17回 はり師・きゅう師国家試験 過去問
奇恒の腑に属するのはどれか。
解答・解説を見る
正解: 1
正答
1
この問題のポイント
奇恒の腑の構成を問う問題です。六腑や五体との違いを区別します。
解説
奇恒の腑は、**脳、髄、骨、脈、胆、女子胞(子宮)**の6つです。したがって正答は1です。
「奇恒」とは「普通とは異なる」という意味です。これらは、形態的には中空で腑に似ている一方、働きとしては精気を蔵するという臓の性質をもつため、通常の六腑とは区別してこう呼ばれます。六腑が飲食物を受け入れて送り出す「伝化の腑」であるのに対し、奇恒の腑は内容物を排出せず、貯蔵するという点が決定的に異なります。
それぞれの位置づけを確認します。脳は「髄の海」とされ、腎精から生じた髄が集まったものと考えられます。髄と骨も、腎が精を蔵し、骨と髄を主るという関係から、腎と深く結びつきます。脈は血が流れる通路です。**女子胞(子宮)**は、月経と妊娠を担い、腎、衝脈、任脈と密接に関わります。
胆は特殊で、六腑の一つでありながら奇恒の腑にも数えられます。理由は、他の腑が飲食物や糟粕を扱うのに対し、胆は清らかな胆汁(精汁)を貯蔵するためです。この点はよく問われます。
他の選択肢を確認します。
筋、肉、皮は、いずれも**五体(五主)**に属します。五体は、**筋(肝)、脈(心)、肉(脾)、皮毛(肺)、骨(腎)**であり、五臓がそれぞれ主る身体の組織を表します。このうち、脈と骨は奇恒の腑にも含まれるため、五体と奇恒の腑で重複する点に注意が必要です。逆にいえば、筋、肉、皮は五体ではあるが奇恒の腑ではないということになります。
なお、三焦は六腑の一つですが、形がなく機能のみを指すとされる特殊な腑であり、水液の通路として位置づけられます。奇恒の腑とは別のものです。
選択肢の確認
1.骨
正しい。脳、髄、脈、胆、女子胞とともに奇恒の腑を構成します。
2.筋
誤り。五体の一つで肝が主ります。
3.肉
誤り。五体の一つで脾が主ります。
4.皮
誤り。五体の一つで肺が主ります。
覚えるポイント
- 奇恒の腑=脳、髄、骨、脈、胆、女子胞の6つ。形は腑、働きは臓。
- 胆は六腑と奇恒の腑の両方に属する。清らかな胆汁を貯蔵するため。
- 五体=筋(肝)、脈(心)、肉(脾)、皮毛(肺)、骨(腎)。脈と骨は奇恒の腑と重複。