19AM32|第19回 はり師・きゅう師国家試験 過去問
肺における体液の酸塩基平衡に関与するのはどれか。
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正解: 3
正答
3
この問題のポイント
酸塩基平衡における肺の役割を問う問題です。肺は何を出し入れして pH を調節するかを考えます。
解説
体液のpHは約7.35から7.45という狭い範囲に保たれています。これを維持する仕組みは3つあります。
第一に、緩衝系です。最も重要なのが重炭酸緩衝系で、二酸化炭素は水と反応して炭酸となり、これが水素イオンと重炭酸イオンに解離します。この平衡がpHを左右します。
第二に、肺(呼吸性の調節)です。二酸化炭素を呼気として排泄する量を変えることでpHを調節します。二酸化炭素は水に溶けて酸として働くため、換気を増やして二酸化炭素を多く排泄すればpHは上がり(アルカリ側)、換気を減らして二酸化炭素がたまればpHは下がります(酸性側)。したがって、肺における酸塩基平衡への関与は二酸化炭素の排泄であり、正答は3です。肺による調節は数分で働き始める速い調節です。
第三に、**腎臓(代謝性の調節)**です。水素イオンの排泄と重炭酸イオンの再吸収を調節します。効果が現れるまで数時間から数日を要しますが、持続的で強力です。
酸塩基平衡の異常は次の4つに分類されます。呼吸性アシドーシス(換気低下により二酸化炭素が貯留、COPDなど)、呼吸性アルカローシス(過換気により二酸化炭素が減少)、代謝性アシドーシス(糖尿病性ケトアシドーシス、腎不全、下痢)、**代謝性アルカローシス(嘔吐による胃酸の喪失)**です。
酸素の吸収は組織へのエネルギー供給に関わりますが、それ自体がpHを直接動かすわけではありません。窒素は生体内で代謝されず、酸塩基平衡に関与しません。水分の排泄は主に腎臓と皮膚(不感蒸泄)が担い、体液量の調節に関わります。
選択肢の確認
1.酸素の吸収
誤り。酸素の取り込み自体はpHを直接調節しません。
2.窒素の吸収
誤り。窒素は生体内で代謝されず酸塩基平衡に関与しません。
3.二酸化炭素の排泄
正しい。呼吸性の調節としてpHを速やかに変化させます。
4.水分の排泄
誤り。体液量の調節であり、主に腎臓が担います。
覚えるポイント
- 体液のpHは7.35から7.45。調節は緩衝系、肺(呼吸性)、腎臓(代謝性)。
- 肺は二酸化炭素の排泄量を変えて速やかに調節、腎臓は水素イオンと重炭酸イオンで持続的に調節。
- 換気低下=呼吸性アシドーシス、過換気=呼吸性アルカローシス。