19AM33|第19回 はり師・きゅう師国家試験 過去問
大腸について正しい記述はどれか。
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正解: 1
正答
1
この問題のポイント
大腸の働きを問う問題です。小腸との役割の違いを対比して考えます。
解説
各選択肢を検討します。
大腸液は、大腸粘膜の杯細胞などから分泌される粘液と重炭酸イオンを主成分とし、消化酵素を含みません。粘液は腸内容物の通過を滑らかにし、粘膜を保護します。消化そのものは小腸までにほぼ完了しているため、大腸では消化酵素を必要としません。したがって記述は正しく、正答は1です。なお、大腸では腸内細菌による発酵が行われ、食物繊維の分解、ビタミンKやビタミンB群の産生が行われます。
水分の吸収については、1日に消化管に入る水分(飲食由来と消化液)のうち、大部分(およそ8割から9割)は小腸で吸収され、大腸に到達するのは残りの一部です。大腸ではその大部分が吸収され、便として排泄されるのはごくわずかとなります。したがって「大腸で水分の約80パーセントが吸収される」という記述は誤りです。大腸の吸収が不十分になると下痢、通過が遅れて吸収が進みすぎると便秘となります。
蠕動運動は、副交感神経(迷走神経と骨盤神経)の活動によって促進され、交感神経の活動によって抑制されます。したがって「交感神経の活動によって促進される」は誤りです。消化管は「休息時に働く」と覚えると整理しやすくなります。
大蠕動は、大腸に特有の強い蠕動で、1日に数回、特に**食後(胃・結腸反射)**に起こり、腸内容物を一気に下行結腸からS状結腸、直腸へ送ります。これにより便意が生じます。したがって「大蠕動が起こらない」は誤りです。
排便反射は、直腸に便が入って壁が伸展されることで起こり、仙髄(S2からS4)の排便中枢を介して直腸が収縮し、内肛門括約筋が弛緩します。外肛門括約筋は陰部神経により随意的に調節されます。
選択肢の確認
1.大腸液は消化酵素を含まない。
正しい。粘液と重炭酸イオンが主成分です。
2.水分の約80%が吸収される。
誤り。水分の大部分は小腸で吸収されます。
3.蠕動運動は交感神経の活動によって促進される。
誤り。副交感神経により促進されます。
4.大蠕動が起こらない。
誤り。大腸に特有の運動で、食後に起こります。
覚えるポイント
- 大腸液は消化酵素を含まない。粘液と重炭酸イオン。腸内細菌がビタミンKとB群を産生。
- 水分の大部分は小腸で吸収。大腸は残りを吸収して便を形成。
- 消化管運動は副交感神経で促進、交感神経で抑制。**大蠕動は食後(胃・結腸反射)**に起こる。