19AM35|第19回 はり師・きゅう師国家試験 過去問
大動脈弓の圧受容器が刺激された時に起こる反応はどれか。
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正解: 1
正答
1
この問題のポイント
**圧受容器反射(動脈圧受容器反射)**を問う問題です。血圧が上がったときに体はどう戻そうとするかを考えます。
解説
圧受容器は、大動脈弓と頸動脈洞の血管壁にある伸展受容器で、血管が引き伸ばされる程度、すなわち血圧の変化を感知します。求心路は、大動脈弓からは迷走神経(大動脈神経)、頸動脈洞からは**舌咽神経(頸動脈洞神経)**を通り、延髄の心臓血管中枢に至ります。
血圧が上昇して圧受容器が刺激されると、次の反応が起こります。副交感神経(迷走神経)の活動が高まり、交感神経の活動が抑えられます。その結果、心拍数の減少、心収縮力の低下、末梢血管の拡張が生じ、血圧が低下します。したがって正答は1です。この一連の反応を圧受容器反射(減圧反射)といい、血圧を一定に保つ負のフィードバック機構として働きます。
逆に、起立時などで血圧が低下すると、圧受容器からの入力が減り、交感神経の活動が高まって心拍数が増加し血管が収縮して、血圧が保たれます。この働きが低下すると起立性低血圧を生じます。
他の選択肢を確認します。心拍数の増加は、血圧が低下したときの反応であり、逆方向です。呼吸運動の促進は、主に延髄の**化学受容器(中枢性および末梢性)**が二酸化炭素分圧や酸素分圧の変化を感知して起こるもので、圧受容器の役割ではありません。消化管運動の抑制は交感神経優位のときの反応であり、圧受容器が刺激された状況では副交感神経が優位となるため、むしろ消化管運動は促進される方向に働きます。
なお、頸動脈洞を強く圧迫すると反射性に徐脈や血圧低下を起こすことがあり(頸動脈洞反射)、この部位への刺激や施術には注意が必要です。
選択肢の確認
1.血圧の低下
正しい。副交感神経が優位となり心拍数が減少し血管が拡張します。
2.心拍数の増加
誤り。血圧低下時に起こる反応です。
3.呼吸運動の促進
誤り。化学受容器が担う調節です。
4.消化管運動の抑制
誤り。交感神経優位のときの反応です。
覚えるポイント
- 圧受容器=大動脈弓(迷走神経)と頸動脈洞(舌咽神経)。中枢は延髄。
- 血圧上昇→副交感優位・交感抑制→心拍数減少と血管拡張→血圧低下(負のフィードバック)。
- 化学受容器は呼吸の調節(二酸化炭素と酸素の分圧)。頸動脈洞の圧迫は徐脈を招くため注意。