19AM45|第19回 はり師・きゅう師国家試験 過去問
疾患とその原因との組合せで正しいのはどれか。
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正解: 4
正答
4
この問題のポイント
疾患と原因物質・病原体の組合せを問う問題です。金属や栄養素、細菌が混ざっているため一つずつ確認します。
解説
各選択肢を検討します。
ウイルソン病は、銅の代謝異常により、肝臓、脳(特に大脳基底核)、角膜に銅が蓄積する常染色体劣性遺伝の疾患です。肝硬変、錐体外路症状(振戦、構音障害)、精神症状、角膜のカイザー・フライシャー輪がみられます。原因は鉄ではありません。なお、鉄の過剰蓄積による疾患はヘモクロマトーシスで、肝硬変、糖尿病、皮膚色素沈着(青銅色糖尿病)をきたします。
壊血病は、ビタミンC(アスコルビン酸)の欠乏により生じます。ビタミンCはコラーゲンの合成に必要であり、不足すると血管がもろくなって歯肉出血、皮下出血、関節内出血、創傷治癒の遅れをきたします。ビタミンB1の欠乏で生じるのは脚気(末梢神経障害、心不全)とウェルニッケ脳症です。
イタイイタイ病は、カドミウムによる慢性中毒で、富山県神通川流域で発生した公害病です。腎尿細管の障害によりカルシウムとリンが失われ、骨軟化症と多発性の病的骨折をきたして激しい痛みを生じます。有機水銀(メチル水銀)によるのは水俣病で、四肢末端の感覚障害、運動失調、求心性視野狭窄、難聴などの中枢神経症状を特徴とします。
偽膜性腸炎は、抗菌薬の使用により腸内細菌叢が乱れ、クロストリジウム・ディフィシル(クロストリディオイデス・ディフィシル)が異常に増殖して毒素を産生することで生じます。大腸粘膜に偽膜を形成し、水様性下痢、発熱、腹痛をきたします。したがって組合せは正しく、正答は4です。
選択肢の確認
1.ウイルソン病-鉄
誤り。銅の代謝異常による疾患です。
2.壊血病-ビタミンB1
誤り。ビタミンCの欠乏によります。
3.イタイイタイ病-有機水銀
誤り。カドミウムによる公害病です。
4.偽膜性腸炎-クロストリジウムディフィシレ
正しい。抗菌薬使用後に増殖して毒素を産生します。
覚えるポイント
- ウイルソン病=銅(カイザー・フライシャー輪)、ヘモクロマトーシス=鉄。
- 壊血病=ビタミンC、脚気とウェルニッケ脳症=ビタミンB1。
- 四大公害病=水俣病と新潟水俣病(有機水銀)、イタイイタイ病(カドミウム)、四日市ぜんそく(硫黄酸化物)。