19AM51|第19回 はり師・きゅう師国家試験 過去問
我が国の最近のがん死亡統計について正しい記述はどれか。
解答・解説を見る
正解: 3
正答
3
この問題のポイント
がん死亡統計の傾向を問う問題です。男女それぞれの上位と、増加しているか減少しているかの2点を確認します。
解説
日本の**死因の第1位は悪性新生物(がん)**であり、部位別の死亡者数には次のような傾向があります。
男性では、肺がんが第1位で、次いで大腸がん、胃がん、膵がん、肝がんの順となっています。したがって「男性死亡者数は肝がんが最も多い」は誤りです。かつては胃がんが最も多く、肝がんも上位でしたが、いずれも減少傾向にあります。
女性では、大腸がんが第1位で、次いで肺がん、膵がん、乳がん、胃がんの順となっています。したがって「女性死亡者数は乳がんが最も多い」も誤りです。乳がんは罹患数(かかる人の数)では女性の第1位ですが、治療成績が比較的良好なため、死亡者数では上位ではあるものの第1位ではないという点が重要です。「罹患数の順位」と「死亡数の順位」は別物であると整理して覚えます。
肺がんの死亡者数は増加を続けており、男女合わせても上位を占めます。背景には、過去の喫煙率の高さと、人口の高齢化があります。したがって記述は正しく、正答は3です。
大腸がんの死亡者数も増加傾向にあります。食生活の欧米化(動物性脂肪と赤身肉の摂取増加、食物繊維の摂取減少)、肥満、運動不足、飲酒が危険因子とされます。したがって「大腸がん死亡者数は減少している」は誤りです。
一方、胃がんと肝がんは減少傾向にあります。胃がんはピロリ菌感染率の低下と食生活の改善、肝がんはC型肝炎に対する治療の進歩が背景にあります。子宮頸がんは、若年層での増加が問題となっています。
選択肢の確認
1.男性死亡者数は肝がんが最も多い。
誤り。男性の第1位は肺がんです。
2.女性死亡者数は乳がんが最も多い。
誤り。女性の第1位は大腸がんです。乳がんは罹患数の第1位です。
3.肺がん死亡者数は増加している。
正しい。喫煙と高齢化を背景に増加を続けています。
4.大腸がん死亡者数は減少している。
誤り。増加傾向にあります。
覚えるポイント
- 死因第1位は悪性新生物。部位別死亡は男性は肺がん、女性は大腸がんが第1位。
- 乳がんは女性の罹患数第1位だが死亡数の第1位ではない。罹患と死亡は別に覚える。
- 増加=肺がん、大腸がん、膵がん。減少=胃がん、肝がん。