19AM55|第19回 はり師・きゅう師国家試験 過去問
周期性四肢麻痺がみられるのはどれか。
解答・解説を見る
正解: 4
正答
4
この問題のポイント
周期性四肢麻痺の背景を問う問題です。低カリウム血症という共通点にたどり着けるかが鍵です。
解説
周期性四肢麻痺は、発作的に四肢の脱力や麻痺が生じ、数時間から数日で回復する病態です。多くは血清カリウム値の異常、とくに低カリウム血症によって生じます。カリウムは筋細胞の膜電位を決める主要なイオンであり、低下すると筋の興奮性が低下して脱力を生じます。
原発性アルドステロン症は、副腎皮質の腺腫または過形成によりアルドステロンが過剰に分泌される疾患です。アルドステロンは遠位尿細管と集合管でナトリウムの再吸収とカリウムの排泄を促すため、過剰になると低カリウム血症とナトリウム貯留による高血圧をきたします。その結果、周期性四肢麻痺、筋力低下、多尿と口渇、代謝性アルカローシス、テタニーがみられます。二次性高血圧の代表的な原因であり、レニンは低値となります。したがって正答は4です。
そのほか、周期性四肢麻痺をきたすものとして、甲状腺機能亢進症(バセドウ病)に伴う低カリウム性周期性四肢麻痺、家族性周期性四肢麻痺、利尿薬の使用や下痢による低カリウム血症があります。
他の選択肢を確認します。
高尿酸血症は、痛風関節炎(第1中足趾節関節の激痛)、尿路結石、痛風腎をきたしますが、周期性四肢麻痺とは関係しません。
骨軟化症は、ビタミンDの欠乏や代謝異常により骨の石灰化が障害される疾患で、骨の痛み、変形、筋力低下、偽骨折をきたします。成長期に起こればくる病です。
褐色細胞腫は副腎髄質などの腫瘍で、カテコールアミンが過剰に分泌され、発作性の高血圧、頭痛、動悸、発汗、高血糖をきたします。周期性四肢麻痺は典型的な症状ではありません。
選択肢の確認
1.高尿酸血症
誤り。痛風関節炎や尿路結石をきたします。
2.骨軟化症
誤り。骨の石灰化障害による骨痛と変形が主症状です。
3.褐色細胞腫
誤り。発作性高血圧、頭痛、動悸、発汗が特徴です。
4.原発性アルドステロン症
正しい。低カリウム血症により周期性四肢麻痺を生じます。
覚えるポイント
- 周期性四肢麻痺=低カリウム血症が主因。
- 原発性アルドステロン症=高血圧+低カリウム血症、レニン低値。二次性高血圧の代表。
- ほかに甲状腺機能亢進症、家族性、利尿薬や下痢による低カリウム血症でも生じる。