19AM60|第19回 はり師・きゅう師国家試験 過去問
症候と疾患との組合せで正しいのはどれか。
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正解: 2
正答
2
この問題のポイント
症候と疾患の組合せを問う問題です。ホルモンの代謝と肝臓の関係が鍵になります。
解説
各選択肢を検討します。
不正性器出血は、月経以外の時期に起こる性器からの出血で、原因は子宮体癌、子宮頸癌、子宮筋腫、子宮内膜ポリープ、ホルモン異常、妊娠に関連する出血などです。糖尿病は直接の原因とはなりません。とくに閉経後の不正性器出血は子宮体癌を強く疑うべき所見であり、速やかな婦人科受診が必要です。
女性化乳房は、男性において乳腺組織が発達する状態で、その主な機序はエストロゲンとアンドロゲンの比の偏りです。肝硬変では、肝臓でのエストロゲンの不活化(分解)が低下するため、血中エストロゲンが相対的に増加し、女性化乳房が生じます。同じ機序でくも状血管腫、手掌紅斑、睾丸萎縮、体毛の脱落もみられます。したがって組合せは正しく、正答は2です。そのほか女性化乳房の原因として、思春期の一過性のもの、加齢、薬剤(スピロノラクトンなど)、内分泌疾患があります。
月経困難症は、月経に伴う下腹部痛や腰痛などで日常生活に支障をきたす状態です。器質的疾患のない機能性(原発性)と、子宮内膜症、子宮腺筋症、子宮筋腫などを背景とする続発性に分けられます。慢性腎不全が原因となるわけではありません。
過多月経は、月経血量が異常に多い状態(目安として1回の月経で140ミリリットルを超える)で、原因は子宮筋腫、子宮腺筋症、子宮内膜ポリープ、血液凝固異常などです。とくに**子宮筋腫(粘膜下筋腫)**が代表で、鉄欠乏性貧血の原因にもなります。黄体機能不全は、黄体からのプロゲステロン分泌が不十分な状態で、月経周期の異常(黄体期の短縮)、不正出血、不妊、流産をきたすものであり、過多月経の代表的な原因とはされません。
選択肢の確認
1.不正性器出血-糖尿病
誤り。子宮体癌や子宮筋腫などが原因となります。
2.女性化乳房-肝硬変
正しい。エストロゲンの不活化低下により生じます。
3.月経困難症-慢性腎不全
誤り。子宮内膜症や子宮筋腫などが原因となります。
4.過多月経-黄体機能不全
誤り。子宮筋腫などが代表的な原因です。
覚えるポイント
- 肝硬変=エストロゲンの不活化低下→女性化乳房、くも状血管腫、手掌紅斑、睾丸萎縮。
- 過多月経=子宮筋腫、子宮腺筋症。鉄欠乏性貧血の原因になる。
- 閉経後の不正性器出血は子宮体癌を疑い、速やかに婦人科受診を勧める。