19AM64|第19回 はり師・きゅう師国家試験 過去問
肩関節周囲炎について適切でない記述はどれか。
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正解: 1
正答
1
この問題のポイント
肩関節周囲炎(いわゆる五十肩)の基本を問う問題です。好発年齢と腱板損傷との鑑別が要点です。
解説
肩関節周囲炎は、肩関節の関節包、滑液包、腱板などに生じる非特異的な炎症と拘縮を特徴とする疾患です。
好発年齢は50歳代であり、「五十肩」と呼ばれる由来となっています。40歳代から60歳代に多く、70歳代に好発するというのは適切ではありません。したがって正答は1です。
経過は、疼痛期(炎症期)、拘縮期(凍結期)、回復期の3期をたどります。疼痛期では安静時痛と夜間痛が強く、患側を下にして眠れないことが特徴です。拘縮期になると痛みは軽減する一方、あらゆる方向の可動域制限が前面に出ます。
早期からの可動域制限は、この疾患の重要な特徴です。特に外転、外旋、内旋が制限され、日常生活では**結髪動作(外転・外旋)と結帯動作(内旋・伸展)**が困難になります。したがって「早期に肩関節の可動域制限を認める」は適切な記述です。
回旋運動を伴う動作で痛みが増強することも特徴です。上着の袖を通す、髪を結ぶ、背中に手を回すといった動作で痛みが誘発されます。
ペインフルアークサイン(有痛弧徴候)は、外転60度から120度の範囲で痛みが生じ、それを越えると痛みが軽くなる所見で、腱板(特に棘上筋腱)の障害や肩峰下滑液包炎を示唆します。したがって「ペインフルアークサインがあれば腱板損傷を疑う」は適切な記述です。腱板断裂を疑う所見としては、ほかにドロップアームサインがあります。
施術は病期に応じて行います。疼痛期では安静と鎮痛を優先し、拘縮期では関節可動域訓練、温熱、周囲筋の緊張緩和を組み合わせます。
選択肢の確認
1.70歳代に好発する。
適切でない記述であり、これが正答。50歳代に好発します。
2.早期に肩関節の可動域制限を認める。
適切な記述。外転、外旋、内旋が早期から制限されます。
3.回旋運動を伴う動作で痛みが増強する。
適切な記述。結髪動作や結帯動作で痛みが誘発されます。
4.ペインフルアークサインがあれば腱板損傷を疑う。
適切な記述。腱板障害や肩峰下滑液包炎を示唆します。
覚えるポイント
- 肩関節周囲炎=50歳代に好発。疼痛期→拘縮期→回復期。疼痛期は夜間痛が強い。
- 結髪動作=外転と外旋、結帯動作=内旋と伸展の評価。
- ペインフルアークサイン(外転60度から120度)とドロップアームサインは腱板障害を示唆。