19AM67|第19回 はり師・きゅう師国家試験 過去問
アジソン病でみられないのはどれか。
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正解: 1
正答
1
この問題のポイント
**アジソン病(慢性副腎皮質機能低下症)**の症状を問う問題です。ホルモンが足りない状態で何が起こるかを考えます。
解説
アジソン病は、副腎皮質そのものが障害されてホルモンが不足する原発性の慢性副腎皮質機能低下症です。原因は、自己免疫性(特発性)が最も多く、ほかに結核、真菌感染、転移性腫瘍などがあります。糖質コルチコイド、鉱質コルチコイド、副腎アンドロゲンのすべてが不足します。
主な症状は次のとおりです。
色素沈着(黒色斑点)は、アジソン病に特徴的な所見です。糖質コルチコイドの不足により負のフィードバックが外れ、下垂体からのACTH(副腎皮質刺激ホルモン)が過剰に分泌されます。ACTHの前駆体からはメラニン細胞刺激ホルモンも生じるため、皮膚と粘膜(歯肉、口腔粘膜、手掌のしわ、乳輪、瘢痕部)に色素沈着が起こります。
低血圧は、鉱質コルチコイド(アルドステロン)の不足によりナトリウムと水が失われ、循環血液量が減少することで生じます。低ナトリウム血症と高カリウム血症を伴い、起立性低血圧もみられます。
月経異常は、副腎アンドロゲンの不足や全身状態の悪化により生じます。
そのほか、易疲労感、脱力、体重減少、食欲不振、悪心、低血糖がみられ、感染や手術などの負荷が加わると**副腎クリーゼ(急性副腎不全)**として、ショック、意識障害をきたす緊急事態となります。
一方、多毛はアジソン病ではみられません。むしろ副腎アンドロゲンの不足により、女性では腋毛と恥毛が脱落します。多毛がみられるのは、クッシング症候群や**副腎性器症候群(先天性副腎過形成)**など、アンドロゲンが過剰になる病態です。したがって正答は1です。
選択肢の確認
1.多毛
みられず、これが正答。むしろ腋毛と恥毛が脱落します。
2.黒色斑点
みられる。ACTHの過剰による皮膚と粘膜の色素沈着です。
3.低血圧
みられる。アルドステロン不足による循環血液量の減少によります。
4.月経異常
みられる。副腎アンドロゲンの不足と全身状態の悪化によります。
覚えるポイント
- アジソン病=色素沈着、低血圧、易疲労、体重減少、低血糖、低ナトリウム血症と高カリウム血症。
- 色素沈着はACTHの過剰による。原発性(アジソン病)で起こり、下垂体性では起こらない。
- 多毛はクッシング症候群や副腎性器症候群。アジソン病では体毛が脱落。