19AM68|第19回 はり師・きゅう師国家試験 過去問
心房中隔欠損症で誤っている記述はどれか。
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正解: 4
正答
4
この問題のポイント
心房中隔欠損症の血行動態を問う問題です。血液がどちらからどちらへ流れるかが決め手になります。
解説
心房中隔欠損症は、心房中隔に穴があいている先天性心疾患で、成人期まで発見されないこともある比較的頻度の高い疾患です。
血行動態を確認します。左心房の圧は右心房より高いため、血液は左心房から右心房へ流れます(左右短絡、左右シャント)。その結果、右心房に入る血液量が増え、右心房と右心室が容量負荷を受けて拡大し、肺へ流れる血液量(肺血流量)が体循環へ流れる血液量(体血流量)より多くなります。したがって「肺血流量が体血流量より少ない」は誤りであり、正答は4です。左右短絡では、静脈血が動脈系に混じらないためチアノーゼは生じません(非チアノーゼ性心疾患)。ただし、長期にわたり肺血流量が多い状態が続くと肺高血圧が進み、短絡が右左に逆転してアイゼンメンゲル症候群となり、この段階でチアノーゼが出現します。
欠損の型は、卵円窩の部に生じる二次孔欠損(卵円孔型)が最も多く、全体の大部分を占めます。したがって記述は正しいものです。ほかに一次孔欠損、静脈洞型があります。
聴診所見では、肺血流量の増加により肺動脈弁を通る血流が増えるため、肺動脈領域(第2肋間胸骨左縁)に収縮期駆出性雑音を聴取します。また、Ⅱ音の固定性分裂が特徴的な所見です。したがって記述は正しいものです。
右房の拡大は、左右短絡による容量負荷の結果として生じます。あわせて右室の拡大もみられ、心電図では不完全右脚ブロックがみられます。したがって記述は正しいものです。
選択肢の確認
1.欠損は卵円孔型が多い。
正しい記述。二次孔欠損(卵円孔型)が大部分を占めます。
2.肺動脈領域に収縮期雑音を聴取する。
正しい記述。肺血流量の増加による駆出性雑音です。
3.右房の拡大がみられる。
正しい記述。左右短絡による容量負荷の結果です。
4.肺血流量が体血流量より少ない。
誤っている記述であり、これが正答。肺血流量の方が多くなります。
覚えるポイント
- 心房中隔欠損症=左右短絡、肺血流量が増加、チアノーゼなし。
- 所見=二次孔欠損が最多、肺動脈領域の収縮期雑音、Ⅱ音の固定性分裂、右房と右室の拡大。
- 長期の肺高血圧で短絡が逆転するとアイゼンメンゲル症候群となりチアノーゼが出現。