19AM70第19回 はり師・きゅう師国家試験 過去問

過去問題(未分類)第19回午前(科目未分類)

肺癌の所見と浸潤部位との組合せで誤っているのはどれか。

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正解: 3

正答

3

この問題のポイント

肺癌が周囲へ広がったときの症状を問う問題です。縮瞳を起こすのはどの神経かが判断の分かれ目です。

解説

肺癌は、腫瘍が周囲の構造へ浸潤したり圧迫したりすることで、多彩な症状を生じます。

嗄声(声がれ)は、反回神経への浸潤により声帯が麻痺して生じます。反回神経は迷走神経の枝で、左は大動脈弓を、右は右鎖骨下動脈を回って上行するため、経路の長い左側が障害されやすいという特徴があります。組合せは正しいものです。

顔面浮腫は、上大静脈が腫瘍やリンパ節に圧迫されて生じます。上大静脈症候群と呼ばれ、顔面と上肢の浮腫、頸静脈と前胸部の静脈の怒張、頭痛、呼吸困難をきたします。組合せは正しいものです。

縮瞳は、**頸部交感神経(星状神経節を含む交感神経幹)**が障害されて生じます。肺尖部に発生した肺癌(パンコースト腫瘍)が上方へ浸潤すると、**ホルネル症候群(縮瞳、眼瞼下垂、眼裂狭小、患側顔面の発汗低下)**をきたします。同時に腕神経叢が侵されれば、肩から上肢内側の激しい痛みとしびれ、筋萎縮が生じます。したがって「縮瞳-迷走神経」は誤りであり、正答は3です。迷走神経は副交感神経であり、その障害で縮瞳が生じるわけではありません。むしろ副交感神経の動眼神経が働くと縮瞳し、交感神経が働くと散瞳するという関係です。

呼吸困難は、腫瘍が気管支を閉塞して無気肺や閉塞性肺炎を起こすこと、胸水の貯留、広範な肺実質の置換などにより生じます。組合せは正しいものです。

そのほか、肺癌では胸膜への浸潤による胸痛と胸水心膜への浸潤による心タンポナーデ、**腫瘍随伴症候群(小細胞癌のADH不適合分泌症候群、扁平上皮癌の高カルシウム血症など)**もみられます。

選択肢の確認

1.嗄声-反回神経
正しい組合せ。左の反回神経が障害されやすくなります。

2.顔面浮腫-上大静脈
正しい組合せ。上大静脈症候群です。

3.縮瞳-迷走神経
誤っている組合せであり、これが正答。縮瞳は頸部交感神経の障害によります。

4.呼吸困難-気管支
正しい組合せ。閉塞により無気肺や閉塞性肺炎をきたします。

覚えるポイント

  • 嗄声=反回神経(左が障害されやすい)、顔面と上肢の浮腫=上大静脈症候群
  • パンコースト腫瘍=ホルネル症候群(縮瞳、眼瞼下垂、眼裂狭小、発汗低下)+腕神経叢症状
  • 縮瞳は副交感(動眼神経)の作用、散瞳は交感神経。頸部交感神経の障害で縮瞳が起こる。
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