19AM71|第19回 はり師・きゅう師国家試験 過去問
血友病について正しい記述はどれか。
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正解: 1
正答
1
この問題のポイント
血友病の基本を問う問題です。凝固因子の欠乏であって血小板の異常ではないという点が要点です。
解説
血友病は、先天性の凝固因子欠乏症です。血友病Aは第Ⅷ因子、血友病Bは第Ⅸ因子が欠乏または活性低下しており、AがBよりはるかに多くみられます。
遺伝形式はX連鎖劣性(伴性劣性)遺伝です。したがって、原則として男性に発症し、女性は保因者となります。したがって「女性に多い」は誤りです。
出血の特徴は、深部出血です。関節内血腫(関節内出血)が最も特徴的で、膝、足、肘などの関節に繰り返し出血し、放置すると血友病性関節症として関節の変形と拘縮をきたします。したがって「関節内血腫がみられる」は正しく、正答は1です。ほかに筋肉内血腫、抜歯後の止血困難、頭蓋内出血がみられます。
これに対し、血小板の異常による出血は、皮膚と粘膜の点状出血や紫斑、鼻出血、歯肉出血、月経過多といった表在性の出血が中心となります。この違い(凝固因子異常は深部出血、血小板異常は表在性出血)は重要な鑑別点です。
検査所見では、血小板数は正常、出血時間は正常、プロトロンビン時間(PT)は正常である一方、活性化部分トロンボプラスチン時間(APTT)が延長します。したがって「血小板数の減少がみられる」は誤りです。
治療は、**欠乏している凝固因子の補充(製剤の定期投与や出血時投与)**が基本です。したがって「免疫抑制薬を投与する」は誤りです。なお、かつて非加熱製剤によるHIVやC型肝炎の感染が大きな問題となりました。
施術上は、内出血を起こしやすいため、刺鍼後の圧迫止血を確実に行うこと、強い刺激やもみ返しを避けること、主治医と連携することが必要です。
選択肢の確認
1.関節内血腫がみられる。
正しい。関節内出血を繰り返し、血友病性関節症をきたします。
2.血小板数の減少がみられる。
誤り。血小板数は正常で、APTTが延長します。
3.免疫抑制薬を投与する。
誤り。欠乏する凝固因子の補充が基本です。
4.女性に多い。
誤り。X連鎖劣性遺伝であり原則として男性に発症します。
覚えるポイント
- 血友病A=第Ⅷ因子、血友病B=第Ⅸ因子。X連鎖劣性遺伝で男性に発症。
- 凝固因子異常=関節内血腫などの深部出血、血小板異常=紫斑や粘膜出血などの表在性出血。
- 検査=血小板数と出血時間とPTは正常、APTTが延長。治療は凝固因子の補充。