19PM101|第19回 はり師・きゅう師国家試験 過去問
所見と病証との組合せで正しいのはどれか。
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正解: 1
正答
1
この問題のポイント
口の症状や食欲の異常を病証に結びつける問題です。虚か実か、寒か熱かで振り分けます。
解説
各選択肢を検討します。
口淡は、口の中に味を感じない、食べ物が味気ないという症状です。これは脾胃の運化が低下し、水穀の精微を十分につくれない状態、すなわち脾気虚を示します。あわせて食欲不振、腹満、軟便、倦怠感がみられます。したがって「口淡-脾気虚証」は正しく、正答は1です。
口苦は、口の中が苦く感じる症状で、肝胆の熱(肝胆湿熱)や胆気の上逆を示します。胆汁が上逆することによると考えられ、少陽病の主症状の一つでもあります。脾陽虚証では、口は淡く、水っぽいものを吐いたり、腹部の冷えと痛み、水様便がみられます。したがって組合せは誤りです。
厭食は、食べ物を見るのも嫌になる、食物を嫌うという強い食欲不振です。これは**食滞(食積)**を示す症状で、暴飲暴食の後に、腹部の膨満、げっぷ(腐ったにおいを伴う)、酸っぱい水の逆流、厚膩苔とともに現れます。胃寒証は、冷えたものの摂りすぎや寒邪により胃が冷える病態で、冷えると悪化する胃痛、温めると軽減、清水を吐く、白苔が特徴です。したがって組合せは誤りです。
消穀善飢は、食べてもすぐに空腹になり、よく食べるのに痩せるという症状です。これは**胃熱(胃火)**を示し、熱が飲食物を速く消化してしまうためと説明されます。あわせて、口渇、口臭、歯肉の腫れと痛み、便秘、舌質紅で黄苔、脈は滑数がみられます。現代医学的には甲状腺機能亢進症や糖尿病でみられる症状に相当します。脾気虚証では逆に食欲不振となるため、組合せは誤りです。
このように、口の味覚の異常と食欲の変化は、脾胃の状態を読み取る重要な手がかりです。口淡は脾気虚、口苦は肝胆の熱、口甘は脾胃の湿熱、口酸は肝胃不和や食滞、口鹹は腎虚という対応もあわせて整理します。
選択肢の確認
1.口淡-脾気虚証
正しい。運化の低下により味を感じにくくなります。
2.口苦-脾陽虚証
誤り。口苦は肝胆の熱を示します。
3.厭食-胃寒証
誤り。厭食は食滞を示します。
4.消穀善飢-脾気虚証
誤り。消穀善飢は胃熱を示します。
覚えるポイント
- 口淡=脾気虚、口苦=肝胆の熱、口甘=脾胃の湿熱、口酸=肝胃不和や食滞、口鹹=腎虚。
- 厭食=食滞、消穀善飢=胃熱。
- 胃寒証=冷えで悪化し温めると軽減する胃痛、清水を吐く、白苔。