19PM102|第19回 はり師・きゅう師国家試験 過去問
八綱病証で実証はどれか。
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正解: 1
正答
1
この問題のポイント
八綱弁証の虚実を見分ける問題です。押されて楽になるか、いやがるかという腹診・触診の原則が決め手です。
解説
八綱弁証は、病態を陰陽、表裏、寒熱、虚実の4対8つの綱で整理する方法です。このうち虚実は、正気(生体の抵抗力)と邪気(病因)の力関係を表します。
実証は、邪気が盛んな状態です。特徴は次のとおりです。発症が急で経過が短い、症状が激しく強い、体力がある、声が大きく力がある、脈に力がある(実脈、有力)、舌苔が厚い、そして**痛みは激しく、押されるのをいやがる(拒按)**という点です。したがって「疼痛部を押すと痛みが増強する」は実証の特徴であり、正答は1です。
虚証は、正気が不足した状態です。特徴は次のとおりです。慢性に経過する、症状は緩やかで持続する、体力がない、声に力がない、脈に力がない(虚脈、無力)、舌苔が少ないか無苔、そして**痛みは鈍く持続し、押されると楽になる(喜按)**という点です。
これを踏まえて他の選択肢を確認します。
長期間微熱が続いているのは、**虚熱(陰虚内熱)**を示します。実熱であれば高熱が急激に出るのに対し、陰が不足して相対的に熱が生じる虚熱では、午後の微熱、五心煩熱、盗汗という形をとります。したがって虚証です。
小便の回数が多いのは、**腎気の固摂作用の低下(腎虚)**を示します。夜間頻尿や尿失禁を伴うことが多く、虚証です。なお、実証としての頻尿は、湿熱による排尿時痛と灼熱感を伴う頻尿となり、性質が異なります。
鈍痛が持続しているのは、**気血の不足により経脈が栄養されない(不栄則痛)**ことによる虚証の痛みです。実証の痛みは、気血の停滞により通じないこと(不通則痛)によって生じ、刺すような激しい痛みとなります。
選択肢の確認
1.疼痛部を押すと痛みが増強する。
正しい。拒按であり実証の特徴です。
2.長期間微熱が続いている。
誤り。陰虚内熱による虚熱であり虚証です。
3.小便の回数が多い。
誤り。腎気の固摂低下による虚証です。
4.鈍痛が持続している。
誤り。気血の不足による虚証の痛みです。
覚えるポイント
- 実証=急性、症状が激しい、脈に力あり、厚苔、拒按。虚証=慢性、緩やか、脈に力なし、少苔、喜按。
- 痛み=不通則痛(実)は刺すような激痛、不栄則痛(虚)は鈍痛で持続。
- 八綱=陰陽、表裏、寒熱、虚実。陰陽が総綱。