19PM104|第19回 はり師・きゅう師国家試験 過去問
六部定位脈診で左手尺中の沈が虚している場合、難経六十九難に基づく配穴で適切な組合せはどれか。
解答・解説を見る
正解: 4
正答
4
この問題のポイント
六部定位脈診と難経六十九難を組み合わせて、2穴の配穴を答える問題です。3段階で考えます。
解説
第一段階は六部定位脈診の配当です。左手は、寸口の沈が心、関上の沈が肝、尺中の沈が腎、それぞれの浮が小腸、胆、膀胱です。右手は、寸口の沈が肺、関上の沈が脾、尺中の沈が心包、浮がそれぞれ大腸、胃、三焦です。したがって、左手尺中の沈が虚しているのは腎の虚を意味します。
第二段階は難経六十九難です。「虚するものはその母を補い、実するものはその子を瀉す」という原則に従います。腎は水に属し、水を生じる母は金、すなわち肺です。
第三段階は具体的な選穴です。六十九難による配穴では、通常2つを組み合わせます。母経(肺経)の本穴と、自経(腎経)の母穴です。
肺経の本穴は、肺が金に属するため金穴であり、経金穴の経渠です。腎経の母穴は、腎が水に属し母が金であるため金穴であり、経金穴の復溜です。
したがって、配穴は経渠と復溜の組合せとなり、正答は4です。
他の選択肢を確認します。
中衝と大敦は、中衝が心包経の井木穴、大敦が肝経の井木穴です。いずれも木穴であり、肝虚に対する配穴の考え方に近いものです。
尺沢と陰谷は、尺沢が肺経の合水穴、陰谷が腎経の合水穴です。いずれも水穴であり、これは腎虚に対して自経と母経の「水穴」を選んだ形になりますが、六十九難の原則は「母を補う」ことであり、腎(水)の母は金ですから、水穴を選ぶのは誤りです。
陰谷と曲泉は、陰谷が腎経の合水穴、曲泉が肝経の合水穴です。これは肝虚に対して母である腎(水)の穴と、自経の母穴(水穴)を選ぶ形であり、肝虚の配穴にあたります。
選択肢の確認
1.中衝-大敦
誤り。いずれも井木穴で、肝に関わる配穴です。
2.尺沢-陰谷
誤り。いずれも合水穴であり、腎虚に対して母を補う選穴になりません。
3.陰谷-曲泉
誤り。肝虚に対する配穴の形です。
4.経渠-復溜
正しい。母経である肺経の本穴と、腎経の母穴(金穴)の組合せです。
覚えるポイント
- 六部定位=左は心・肝・腎、右は肺・脾・心包(いずれも沈)。
- 難経六十九難=虚すれば母を補う。配穴は母経の本穴+自経の母穴。
- 腎虚→肺経の経渠+腎経の復溜。肝虚→腎経の陰谷+肝経の曲泉。